藤浪 157キロ3連発!自己最速タイ

 「オープン戦、阪神4-0西武」(6日、甲子園)

 先輩の貫禄を見せつけた。阪神・藤浪晋太郎投手(20)が、大阪桐蔭の1年後輩でもある西武・森友哉捕手(19)とプロに入って初めて対戦し、自己最速タイの157キロを3球連続でマーク。左飛に打ち取った。3月上旬に自己最速をたたき出せるのは調整が順調な証拠。3回無失点と結果も上々で、今年の進化を予感させるマウンドとなった。

 リリースの瞬間、すべてのパワーを指先に伝えた。森を迎えた藤浪はアドレナリン全開だ。2ストライクから、最後は3球連続となる157キロ剛速球で後輩をねじ伏せた。

 「打たれると何を言われるか分からないので、抑えられて良かったです。ランナーもいない状況で余裕もあったので、しっかり抑えられて良かったです」

 浅い左飛に倒れた森は、マウンドの先輩に向かって「球速いわ」と嘆き節。「何を言ったか分からなかった」と苦笑いの藤浪は「強くていいスイングをすると思いました。しっかり頑張ってほしいです」とかわいい後輩にエールを送った。

 12年甲子園春夏連覇バッテリーの“夢対決”は七回に訪れた。1死走者なし。真っ向勝負の舞台は整っていた。初球、内角153キロに森のバットは空を切ったが、持ち味のフルスイングで応える。2球目は真ん中低めへ、自己最速タイの157キロ。5135人の観衆は2人の対決にくぎ付けだ。空振りで追い込むと、3球目157キロでファウル。4球目は157キロを真ん中高めへズバッと決めた。「梅野さんの計らいです。ストレート押しだったので、しっかり腕を振りました」。全球直球勝負に、先輩の意地を込めた。

 試合前には大阪桐蔭の先輩・中村、浅村にあいさつするため、岩田とともに西武ベンチへ。すると森がやってきた。「今日、投げるんか?」。いつものため口で尋ねる後輩に「六、七、八回に投げるよ」と返した。1月上旬に大阪桐蔭グラウンドで顔を合わせていたが、甲子園で会うのはプロでは初めて。自然と気持ちは高ぶった。

 実戦4度目のマウンドは3回2安打無失点と上々の結果だ。2キロ増の92キロの体重もスピードアップに直結した。157キロ3連発に「球速にこだわりはないですが、しっかり上からたたくことができています。今まで10割で投げていたものが、8割ぐらいで投げられている。それが脱力につながっている」と手応えを口にした。

 8日から侍ジャパンに合流するためチームを離れるが、心配無用。死角は見当たらない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス