狩野ジョーカーになる!新井の穴埋める

 阪神の狩野恵輔外野手(31)が18日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸800万円から100万増となる年俸900万円でサインした。会見では今季限りで退団して広島入りした新井貴浩内野手(37)が抜けた穴を埋める覚悟を口にし、来季は代打だけでなく代走・守備も含めた“ジョーカー”を目指す。

 眼前に大きなチャンスが現れた。新井の退団で生じた1軍の枠-。今季終盤、代打でも結果を残した狩野は「そこに関しては自分でも考えているところ」ときっぱり言い切った。来季でプロ15年目を迎えるベテランが目指す方向性はすでに固まっている。

 代打、代走、守備、すべてをこなせる“ジョーカー”として。「まず打撃でアピールしないといけないけど、打つだけじゃなく、やることをやらないと。守備、走塁も含めて」と力を込めた。ここ数年、阪神の控え選手を見渡せば代打、代走、守備と専門分野で分類されている。

 分業制は力を発揮できる側面はあるものの、代打で出塁すれば代走、さらに守備の交代要員が必要になる。シーズン中であれば、野手の登録人数は15人が基本。今季の戦いぶりを見ても、交代要員をつぎ込んだことであわや没収試合の危機もあった。逆に代走で交代のタイミングを逸したこともあった。

 打撃、守備、走塁と高いレベルでこなせる選手がいれば…。ベンチの運用はよりスムーズになる。「守備に関しては実際に迷惑をかけているので」とレベルアップを誓った狩野。09年には捕手ながら2桁10盗塁をマークしており、経験も含め、すべての可能性を秘めた選手は現状、狩野しかいない。

 シーズン終盤に1軍昇格し、いきなり本塁打を含む3安打4打点の働きを見せた。日本シリーズでも代打で安打を放ち「色んな意味でビックリした1年だった」と振り返る。

 「14年、阪神でやらせてもらっているので優勝したい。今年も来年も、常に危機感はあります」と胸中を吐露した背番号99。1軍ベンチに欠かせない存在になるために、31歳のベテランがレベルアップを目指す。

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