萩野、高校生56年ぶり銅メダル!

 「ロンドン五輪・競泳男子400M個人メドレー・決勝」(28日、水泳センター)

 スーパー高校生の誕生だ‐。男子400メートル個人メドレー決勝で栃木・作新学院高3年の萩野公介(17)=御幸ケ原SS=が予選で出した日本記録を更新する4分8秒94を出し、銅メダルを獲得した。競泳男子で日本の高校生がメダルに輝くのは56年メルボルン五輪の山中毅以来、56年ぶり。昨年の世界選手権覇者ライアン・ロクテ(米国)が優勝し、北京五輪8冠で、3連覇を目指したマイケル・フェルプス(米国)は4位に終わった。

 もう1人のコウスケとは呼ばせない。萩野が、北島の高校時代を上回る銅メダルをもぎ取った。北島は東京・本郷高3年時に00年シドニー五輪100メートル平泳ぎで4位。競泳男子での高校生メダリストは、56年メルボルン五輪の自由形種目で銀メダルを獲得した山中毅(石川・輪島高3年)以来、56年ぶりの快挙だった。

 底知れない大物だ。“怪物”と称されるフェルプスにも気後れしなかった。「300メートルのターンでフェルプス選手が見えたので、あまり調子がよくないのかなと思って、必死で付いていった。メダルはうれしい。ロクテ選手もいて、すごい歓声で、これが五輪なんだという雰囲気が楽しかったです」。2位にわずか0・08秒差と、銀も予感させた。

 平井伯昌コーチは「気負いがない。大人にも動じない。超高校生です。ほかの選手には新人類と呼ばれている」と明かす。合宿で外国人スタッフをつかまえては、「お風呂ミーティング」と称して、浴場で英会話を楽しむ奔放さを兼ね備える。同コーチは「ブラジルのコーチは『萩野が16年(リオデジャネイロ)五輪の金メダル候補』と言った。金と世界記録を狙える逸材」と注目している。

 生後わずか5カ月で水に入り、学童記録を連発した天才少年だが、実はAKB48のファンという一面を持つ。地元でのライブには練習を休んでまで駆けつけるほどだ。6月の選抜総選挙では日本武道館に参戦し、1位に輝いた大島優子に投票した。

競泳陣初メダル 男子個人メドレーでのメダルは、萩野が初めて。そして、日本の競泳男子としては米国、オーストラリアに次いで3カ国目となる通算50個目の節目のメダルだった。競泳陣のメダル第1号で、北島を超えたスーパー高校生。あこがれの大島をはじめ、AKB48と対面することも夢ではなさそうだ。

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