【競輪】後閑男泣き…7年ぶりG1制覇

 「オースルター競輪・G1」(17日、京王閣)

 後閑信一(43)=65期・東京・S1=が2角まくりで、06年の寛仁親王牌以来となる、7年ぶりのG1優勝を飾り、賞金4000万円(副賞含む)と「KEIRINグランプリ2013」(12月30日・立川)の出走権を手にした。ホームで仕掛けた新田祐大が懸命に粘って2着。3着には後閑マークの勝瀬卓也が入った。

 一緒に戦ってきたインタビュアーの山口幸二氏(元選手)が先に、たえきれず号泣。マイクを受け取った後閑もまた、感極まって涙を流した。「夢のようです。地元で結果を出せることがどれほど幸せなことか感じている」。7年ぶりとなるG1タイトル奪取。43歳の男が、大勢の地元ファンの前で、うれし涙を流した。

 レースは中団を追走して3コーナー手前から豪快なまくり。ゴール手前で逃げる新田を際どくかわした。ベテランならではの判断力が功を奏しての優勝だった。今シリーズは「コンディションは万全でしたし、余裕もありました。集中力を高めて力を出し切った」と冷静に振り返った。

 しかし、ここまでの道のりは山あり谷ありの人生だった。その間には、競輪スタイルも変わってきた。05年の競輪祭、06年の寛仁親王牌はともに差して優勝。だが、今回は自力勝負で栄冠をつかんだ。ここ数年「大ギアのレースに悩んだ」と試行錯誤をしながら自分を追い詰めて日々精進。そして「僕はまだ完成されてない。年齢を重ねても新鮮な気持ちで練習に取り組めば自力はいつでも打てる」ことを、大舞台で証明して見せた。

 43歳でのG1優勝は、史上2番目の年長記録(最高齢は04年・高松宮記念杯での松本整の45歳)となった。体力的には衰えてくる同年代の人たちに向けて“中年の星”は「諦めてはいけない」とカツを入れた。

 これで年末のKEIRINグランプリ2013の出走権もゲットした。「7年は自分の周期(GP出走は96、97、06年に出場)。そろそろかなとは思っていた」と、年末に控える大一番への自信も見せた。

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