密着番組で不適切テロップ騒動の河瀬直美監督 声震わせ舞台あいさつ

 映画監督の河瀬直美氏(52)が29日、エグゼクティブプロデューサーを務めた映画「再会の奈良」(奈良で先行上映中。2月4日から全国順次公開)の奈良県大和郡山市で行われた舞台あいさつに登壇した。

 昨年開催された東京五輪の公式記録映画監督を務める河瀬氏は「いま、オリンピックの映画を作っています。編集が本当に佳境です」と作業が深夜に及び、睡眠時間も削られる日々を送っていると報告。「(五輪の)勝ち負けだけじゃなく、その人が捧げた情熱を深掘りしている最中」と力を込めた。

 自身や五輪映画製作チームに密着取材し、昨年12月に放送されたNHK BS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」内で、五輪反対デモの参加者という人物について、金をもらい動員されたと不確かな字幕説明を付け、NHKが謝罪する騒動があった。

 この日、河瀬氏は多忙ぶりを明かした後、「私たちは生まれたから必ず死にます」というと、「次の世代が受け継ぐかと思うと、いいかげんなことはできないなという世代になりまして。行動一つが誰かを幸せにしたり、不幸にする重みを自分自身に刻みつけている」と、ときおり声を震わせながら意味深にコメント。「こういうマイクを握りしめる立場になってますけど、決して偉くないし、皆さんと一緒の人です」などと続けた。

 テロップ騒動のぼっ発時、さまざまな声が上がる中、河瀬氏は「本番組においては、私は被取材者の1人ですので、事前に内容を把握することは不可能です」と説明し、「本当に、残念でなりません」とコメントを発表していた。

 なお、「再会の-」は、河瀬監督の故郷・奈良を舞台に中国残留孤児の家族の絆を描いた日中合作映画。

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