みんなで「ウォーッ」とノッていきたい

【高知・村上祐基主将】

 高知は首脳陣、球団スタッフ、ルーキーを除いた選手全員による投票で主将を選んでいる。

「僕は岳さん(吉川岳投手)に入れましたけどね。グラウンド整備であったりだとか、僕の中で『岳さんがやってるからやろう!』って気になるんで」

 だが、29人中25人が村上祐基を推薦し、主将はあっさり決定した。昨年からすでにリーダーとしての責任を求められ、定岡監督やチームメイトたちから「来年のキャプテンはこいつしかおらんやろ!」と言われていた。特段の驚きもなく主将の役目を受け入れている。

 同時に、昨年からチームが抱える一抹の不安も十分に把握している。

 「点を獲られたときやミスがあったときにこそ、明るく行きたいんですけど。元気がいいときもあれば、ないときもあるし。去年は『あ、エラーしたわ。もう何しよんな!』みたいな感じの空気だったんですよね。もうチームとして成り立ってないじゃないですか、その時点で」

 2月末、各球団の監督、主将が勢ぞろいした開幕記者会見で「チーム一丸となって、一枚岩となってぶつかって行きたい」と語った。

 ひとつの理想形は入団1年目の10年、中村竜央主将が率いたチームだ。地元テレビ局が制作し、その年の高知を振り返った年末番組を録画しており、今でもよく観る。

 「何かのイベントのときに竜央さんが『〇〇するぜよ!』とか言ったんですよ。全然笑えるところじゃないんですけど、みんな『ウォーッ!』みたいな感じでノッてるんですよね。でも去年、一昨年のチームだと『え、何言ってんの?』みたいな空気になる」

 些細なことかもしれないが、グラウンド以外の小さなことでも一致団結できる。「一枚岩となって」という言葉には、そんな思いも込めた。

 個人としても勝負の1年だ。昨年、あと少しのところでNPBからの指名を逃している。

 「飛び抜けたものがないな、と思って。去年から監督に『盗塁王を狙え!』って言われて達成できなかった悔しさもあるんで。今年は盗塁王を獲ります!」

 開幕記者会見ではこんなセリフも聞かれた。

 「秋にはいい報告ができるように、頑張って行きたいと思います」

 最下位からの下剋上と、ドラフト指名に向けた有言実行を。チームスローガンと同じ『挑戦』の1年が始まっている。

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