広島・新井監督 創価大・立石1位指名「力で縁をたぐり寄せたい」 4球団以上の競合も「価値のある選手」
「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が23日に東京都内のホテルで開かれる。広島は22日、都内でスカウト会議を実施し、すでに公表している創価大・立石正広内野手(21)の1位指名を再確認。競合必至だが、新井貴浩監督(48)は立石の能力を絶賛し、「力で」引き当てることを宣言した。
例年より長い、約2時間にわたるドラフト前日のスカウト会議を終え、新井監督は報道陣の前に立った。腹は決まっている。狙うのはそれだけの逸材だ。思い焦がれる鯉の恋人・立石獲りへ、「力で縁をたぐり寄せたい」と力を込めた。
松田オーナーも参加した会議では他球団の動向を予測しながら、さまざまなシミュレーションが行われた。10人程度の指名候補の映像も確認。今ドラフトは即戦力選手の獲得に重きを置くことになりそうだ。
そんな中、13日のスカウト会議後に創価大・立石の1位指名は公表済み。立石は今ドラフトの目玉に位置付けられており、二塁と三塁を主戦場とする右の強打者だ。2年春の東京新大学リーグで打撃3冠に輝き、今春も12試合で5本塁打16打点を記録して2冠を獲得。3年夏から大学日本代表にも入って主に4番を務めた実力の持ち主だ。
新井監督も立石の力を認める一人。「今年の大学の内野手で一番の選手だと思うし、スケールの大きさを感じる。4番を打てる素材だと思う」。今季終了後には「エースと4番、核となる選手を育てていかないといけない」と切実な思いを口にしていた。立石は将来的にチームの中心を担えるだけの能力を有しているとみている。
競合となれば、今年も新井監督がクジ引きを務める。監督就任1年目は斉藤優汰(苫小牧中央)を単独指名。2年目は楽天と2球団競合の末、常広羽也斗(青学大)の交渉権を獲得した。昨年は目玉だった宗山塁(明大)を指名し、5球団競合の末にクジを外し、佐々木泰(青学大)を指名した。
3年連続の大役へ、昨年までと同様に今年も験は担がず、「力で!」と宣言。「もちろん右手で」とも語り、利き手で引き当てる決意を示した。
球団は4球団以上の競合を覚悟している。「たくさん競合すると思うけど、競合してもいく価値のある選手だなと思う」と力説した指揮官は「良いご縁があるように祈っています」と笑顔を見せた。チームの変革期の真っただ中で若き力を欲するカープ。赤い糸は立石につながっていると信じて、運命の瞬間を迎える。




