【野球】DH制導入でセのドラフトどう変わる?スカウト陣に新たな視点 選手の将来性が広がる可能性
27年シーズンからセ・リーグに指名打者(DH)制が導入されることが8月に決まった。ドラフト戦線にはどんな影響が及ぶのか。NPBスカウト陣の考えを聞いた。
野球界に大きな転機が訪れている。1975年にパ・リーグがDH制を採用してから52年後、セ・リーグにも導入が決定。来年26年は「猶予期間」と位置づけられ、チーム編成の転換期となる。
阪神の畑山統括スカウトは「打撃が良くても守備が…というので指名を見送る選手はいた」と明かす。アマチュア野球の現場で選手の評価を尋ねた際、守備力の問題だけではなく、球団の主力選手や外国人選手が守ることが多いポジション専門の選手はドラフトにおける優先度が落ちるケースも見られる。実際に、打撃力が持ち味で一、三塁を主戦とする選手では、プロ入りや上位指名の可能性を広げるために、二遊間など他のポジションに挑戦する選手も多い。
さらに同統括スカウトは「プロに限らず、大学進学や社会人を含めた上のレベルで、打撃に特化した選手が出場できるチャンスが増えるのでは」とメリットについて言及した。高校野球や100年の歴史を持つ東京六大学リーグなども来春からのDH制採用を決定。NPB現役選手の選手寿命が変化するだけではなく、アマチュア球界においても選手の将来性が広がるという利点はあるだろう。
阪神・吉野スカウトも「守りの面で候補から外した選手が、その時のニーズによって入ってくることはあると思う」と話す。一方で「選手の見方自体は変わらない」と言及。まずは走攻守の総合的な視点で未来の戦力を探していく考えを明かした。巨人・榑松スカウトディレクターは「一芸に秀でた選手がクローズアップされるようになる」と話す。打撃だけではなく、俊足の選手など走攻守のいずれかに特化した選手の評価が変化してくる可能性もある。
今年10月23日のドラフト会議から反映されるかは各球団の現有戦力次第だが、すでにセ6球団のスカウト陣には新たな視点が生まれている。DH制の採用によって今後、これまでと違った個性を持つ選手が登場するのか注目だ。(デイリースポーツ・間宮涼)





