22年ぶり屈辱…新井カープ 阪神戦シーズン球団ワーストタイ19敗 また大竹にやられた

 「広島2-7阪神」(18日、マツダスタジアム)

 広島は今季最後の阪神戦も投打で奮わず完敗を喫した。3点ビハインドの五回に2点を奪って反撃ムードが高まるも、地力が違った。投手陣も3被弾と踏ん張れず、これで阪神戦は1963年、2003年に次いで球団3度目の19敗目。25回戦制では初となった。クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が、さらに遠のく敗戦。新井貴浩監督(48)はリーグ覇者との力の差に言及した。

 屈辱が上塗りされていく。本拠地に響いたのはカープファンの歓声ではなく、六甲おろしの大合唱。意地を見せたかった阪神との今季最終戦で、またもや完敗を喫した。これで阪神戦は6勝19敗、マツダスタジアムに限れば2勝11敗。辛酸をなめ続けた相手に新井監督は「全ての面において、力の差を感じさせられたシーズンだった」とリーグ王者の地力を認めざるを得なかった。

 何度も見られた光景が、この日も広がった。相手先発・大竹に対して四回まで2安打。3点ビハインドの五回に中村奨とファビアンの連続適時打で1点差に迫るも、なおも2死一、三塁の好機で小園が中飛。一気にたたみかけられなかった。

 再び2点差となった六回は、2死から安打と四球で満塁のチャンスが到来した。ここで代打・秋山を送り込んだが、3番手・及川の前に見逃し三振。球場全体が大きなため息に包まれた。

 この日で大竹は今季9勝目。そのうち6勝が広島戦と“お得意様”のままシーズンの対戦を終えた。指揮官は「先制されたので、相手に余裕を持ってピッチングをされたかな」と相手にペースを握られた点に、悔しさをにじませた。

 投げては先発・高が三回無死二塁で森下に先制2ラン。1点差に追い上げた直後の六回は中崎が先頭のヘルナンデスに来日初アーチを献上し、七回に登板したハーンは大山にダメ押し2ランを右翼席に運ばれた。シーズンの阪神戦19敗は1963年、2003年に次いで22年ぶり3度目。25回戦制になってからは初という、不名誉な記録を打ち立ててしまった。

 4試合連続本塁打なしのカープとは対照的に、猛虎は1試合で3発。この日、広島は全て単打の8安打と迫力に欠けた。今季、阪神戦は打率・221で95失点。ともにリーグ5球団別ではワーストとなり、指揮官が話した「差」は数字でも明白に表れている。

 現状のチームは小園、中村奨、佐々木ら、若手がスタメンに名を連ねている。阪神との差は、簡単には埋まらないことは承知の上。新井監督は「一朝一夕にはいかないから。自分が我慢して、やっていくしかない」と語った。残り9試合、ファンのために一つでも多くの白星を届けたい。

 ◆阪神戦で1シーズン19敗は3回目 広島は今季の阪神との最終戦で完敗を喫し、今シーズンの阪神との対戦成績は6勝19敗、勝率.240で終えた。1シーズンでの阪神戦で19敗はワーストタイで、1963年(8勝19敗1分け、勝率.296)、2003年(9勝19敗、勝率.321)に次いで3回目。しかし、この2年はいずれも28回戦制でのもので、25回戦制での19敗の今季は勝率ではワーストとなる。

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