広島・堂林33歳の際立つ存在感 3戦連続HでOP戦打率・833 新井監督「ちょっと寂しい」若手伸び悩む中

 4回、塁上で笑顔の堂林(中央)=撮影・開出牧
 4回、右前打を放つ堂林(撮影・開出牧)
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 「オープン戦、ロッテ4-0広島」(6日、ZOZOマリンスタジアム)

 絶好調じゃ~。広島の堂林翔太内野手(33)が「5番・指名打者」でスタメン出場し、出場3試合連続となる安打をマーク。オープン戦打率を・833とした。2月のキャンプでは中堅クラス以上では唯一、若手と同じ練習量をこなし、バットを振り込んできた。チームは正捕手・坂倉やドラフト1位・佐々木ら離脱者が続出中。若手のアピールも乏しい中、プロ16年目を迎えた背番号7の元気な姿が頼もしい。

 151キロの直球を捉えて鮮やかに一、二塁間を抜いた。四回2死から堂林が右前打を放った。これでオープン戦は3試合に出場して、6打数5安打。打率は・833まで上昇し、「キャンプからの延長線で今は打席の中でやりたいことをしっかりやれている」とうなずいた。

 「5番・指名打者」でスタメン出場。二回の1打席目は四球を選ぶと、四回の2打席目で快音を奏でた。2月19日の練習試合・ロッテ戦(コザ)も含めると実戦4戦連続安打。新井監督も「ずっと状態がいいと思うし、内容もいいと思います」と目を細めた。

 2月はキャンプ初日から若手に交じってロングティー&連続ティーのメニューをこなし、汗にまみれてきた。その行動の根底にあるのは強い危機感だ。昨季の最終戦直後のセレモニーで新井監督は「変化」を強調し、「変わっていくということは痛みも生じてくる」と語った。

 「昨年の最終戦で監督にああいう言葉を言われて、危機感は頭から離れていない」。選手会長1年目でもあった昨年は開幕4番を務めるも87試合の出場にとどまり、チームも4位で終了。変化の必要性を感じ取った首脳陣が若手に目を向けつつある中で奮い立った。

 自身も若手時代、猛練習を経て頭角を現してきた。33歳となった今、練習量を再び増やし、「振ることってすごく大事だな」と実感。「体は確実に(今までと)違う。振る量をやっていることによって、去年は手が出なかったところにも手が出る可能性があると思う。今後の自分のためにやっていけたらいいかなと思う」とシーズンも見据えて前を向く。

 チームでは正捕手・坂倉が右手中指骨折、ドラフト1位・佐々木が左太もも裏を痛めて戦線離脱。さらに今回の横浜、千葉と続いた関東2連戦では若手野手の勢いが陰りを見せ、アピールが乏しかった。新井監督も「ちょっと寂しいかなというのはあるよね」と嘆いていた中での好調に存在感は際立つ。

 開幕まであと3週間。スタメン争いもヤマ場を迎えつつあるが、堂林は「アピールしないといけないけど、結果にフォーカスしない」と無欲を強調した。実績も経験もある。ベテランらしい余裕と泥くささを共存させながら突き進んでいく。

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