カープ森下 球団史上初3連続完封誓った 「ゼロを並べることが一番最高の形」
広島の森下暢仁投手(24)が22日、マツダスタジアムでの投手指名練習に参加し、先発する23日・ヤクルト戦(神宮)での球団史上初となる3試合連続完封勝利に意欲を示した。現在18イニング連続無失点中の右腕が首位を相手に快投を披露し、4連敗中のチームを救う。
蒸し暑さいっぱいのマツダスタジアムで森下の笑顔がはじけた。明大の先輩である野村とのキャッチボール。「楽しいです。捕る時の音が鳴るか、鳴らないか、それだけですね」。1球ごとに白い歯がこぼれる。リラックスした練習で大一番への準備を終えた。
球団史に名前を刻む。先発する23日のヤクルト戦で完封すれば、球団史上初となる3試合連続完封の快挙。過去、多くの先輩たちが成し遂げられなかった記録。右腕は思いを言葉に変えた。
「言われると意識はしますし、考えることはある。準備はしっかりしてきたので、長いイニングを投げられれば一番良いですし、ゼロを並べることが一番最高の形です」
2試合連続完封は9日のヤクルト戦から始まった。2週間ぶりの再戦。現在、打撃3部門でリーグトップを走る村上との対戦は注目を集める。史上最年少&令和初の三冠王へ突き進む長距離砲。それでも森下は、意識するか?の問いに平常心を強調した。
「いや、一番意識するのは打者じゃないですか(笑)。本人が一番意識すると思う。一人の打者として対戦しているので、そこに関しては自分が意識することはないです」
9日の対戦では3安打を許したものの、前後の打者を抑えるなどして得点を許さなかった。「要所要所でしっかりアウトを取れればいいかなと思う」と力を込めた。
チームは4連敗中。借金は今季ワーストタイの6まで膨らんでいる。3位・阪神とのゲーム差は2・5に広がり、今が正念場だ。先発陣は大瀬良が再調整中で床田は負傷離脱した。苦しい台所事情だけに、森下の肩にかかる期待は大きい。
「勢いを付ければ、亜蓮さん(九里)もいい形でつないでくれる。自分もそういう気持ちでやっています」。自分史を塗り替えて球団史に名前を刻み、チームに再浮上の気流をもたらしてみせる。(市尻達拡)
◆3試合連続なら球団初 森下が3試合連続完封勝利を記録すれば球団初。NPBでは18年の巨人・菅野以来、4年ぶり。2リーグ分立後では史上25人目(28度目)となる。なお、最多は1962年・小山正明(阪神)の5試合連続。1リーグ時代を含めれば43年・藤本英雄(巨人)の6試合。





