カープ宇草 孤軍奮闘打 がむしゃらにマルチ! 1番定着へ存在感
「西武11-0広島」(12日、ベルーナドーム)
大敗で終えることになった交流戦。それでも、グラウンドにはがむしゃらに食らいつく広島・宇草孔基外野手の姿があった。
1番・左翼でスタメンに名を連ねるといきなりの第1打席、カウント0-2と追い込まれながら、西武・エンスから中前打で起用に応える。
以降、チームは緩急自在のエンスの投球に翻弄(ほんろう)され、走者すら出せない一方で、自軍投手陣がことごとく打ち込まれ、西武のワンサイドゲームとなる。
それでも、宇草は下を向かなかった。六回2死からチームとしても初回、自身のヒット以来となる投手への内野安打でファイティングポーズをとり続けた。
前日はタイムリー。好守もあった。それでも「まだまだです」と言う。直近の目標はレギュラー奪取。その基準に照らせば「アピールとしては足りない。守備、走塁もバッティングも課題だらけ」と自身を見つめている。
それでも苦しい交流戦の、最後に存在感を示した。リーグ戦再開に向けても「やることは変わらない」とここでもファイティングポーズだ。「いい準備をして試合に出られる喜びをグラウンドで目いっぱい表現していけたら」。巻き返しへのキーマン候補が、ギラリと目を光らせた。




