カープ矢野「菊池+近本」流で打力アップだ

 広島の矢野雅哉内野手(23)が1軍定着へ意欲を燃やしている。曽根に代わり4月23日に今季初めて出場選手登録された。2軍では22試合で打率・270、出塁率・403を残していた。1軍では守備固めでの出場が続く。限られた出場機会で存在感を示していく。

 自主トレから継続するスイングに、自らのアイデアを加えたことが打力向上につながった。矢野は力を込める。「やってきたことが良かったと思うし、それが1軍につながった。このチャンスをしっかりとつかみたい」。手応えを感じての今季初昇格だ。

 反復するのは2月に菊池涼から受けた打撃指導だ。右打者と左打者では感覚が違う。そのため菊池涼が左で打席に立ち感じたことを助言された。

 「ヘッドの使い方だったり、左肘のたたみ方であったり、左で打ってくれてこうかなと。そういう感覚は今までなかったので、やってみたら結構いい感じでした」

 自ら考え工夫したのは構えたときの左足つま先の向きだ。打席の白線に対して垂直に置くのではなく、少しだけ内側に傾けてみた。

 参考にしたのは昨季最多安打を獲得した阪神・近本。同じ左打ちで、身長171センチという共通点がある。何度も動画を見返しながら細かいところまで自己分析した。

 つま先の角度変更はわずか数度。それでも効果は絶大だった。左足に体重がしっかり乗るようになったことでフォームが安定。体が前に突っ込むことが減り、球の見極めもスムーズになった。「四球を取れる打席が増えました」とにっこり。ウエスタンでは22試合で打率・270ながら出塁率は・403と高い数字を残すことができている。

 1年目の昨季は13試合に出場。6打席で無安打に終わりプロ初安打は今季に持ち越しとなった。1軍昇格後は守備固めからの出場が続く。少ないチャンスを生かし記念の一本につなげる構えだ。

 「任された場面で自分の仕事を全うするだけ。毎日くらいついてやっていきたい」。1軍定着が目下の目標。勝利を目指すチームの一員として役割を果たしながら、自らの存在をアピールしていく。

 ◆矢野雅哉(やの・まさや)1998年12月16日生まれ。兵庫県出身。身長171センチ、体重70キロ。右投げ左打ち。内野手。大阪平野富士ボーイズで野球を始める。高校は育英に進学し、卒業後は亜大へ。3年秋のリーグ戦で首位打者に輝いた。4年時には主将を務め20年度ドラフト6位で広島に入団した。

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