広島・栗林 ホロ苦の球宴デビュー 楽天・島内に決勝打くらい痛恨の負け投手
「マイナビオールスターゲーム2021・第2戦、全パ4-3全セ」(17日、楽天生命パーク宮城)
原監督から肩をたたかれた。八回、勝ち越しの1点を許し、森を一ゴロに打ち取った直後だ。広島・栗林は交代を告げられマウンドを降りた。初の夢舞台。2/3回、23球を投げ1安打1四球1失点で終えた。
「実力不足が出てすごく悔しい気持ちはあります」
3-3の同点で出番がやって来た。先頭の小深田に10球粘られ、四球。続く源田は三振に打ち取ったが、迎えたのは島内だった。フォークを右翼線へはじき返される適時二塁打を浴びた。
「高梨さんにも迷惑をかけました」。勝ち越しを許したことで、九回登板予定だった左腕が急きょマウンドに上がった。
敗戦投手になり、結果はホロ苦いものになった。しかし、他球団の選手と野球談議を交わす機会に恵まれ、得られたものがある。先輩リリーフの又吉からはオフの過ごし方について助言を授かった。
「疲れがたまってないと思っても、たまっている部分が多いから。思っているよりも思い切って休んだ方が次のシーズン、意外といいとアドバイスをいただきました」
次なる舞台は東京五輪だ。「自分のせいでチームが負けてしまった。日本代表では貢献できるようにやっていきたい」。史上初の新人五輪戦士は前を向いて言葉を紡いだ。