広島・堂林 復調2点タイムリー 29歳“初安打”は18打席ぶり快音

 「広島3-4DeNA」(18日、マツダスタジアム)

 広島が追い上げながらも惜敗した。敗戦の中、打撃状態が低迷していた堂林翔太内野手(29)が意地を見せた。0-4の七回、18打席ぶりの安打となる中前2点打を放った。一時は4割を超えていた打率も下降。もがき苦しんでいたが、ひとまず長いトンネルを抜け出した。チームは5カードぶりにカード初戦を落としたが、鯉のプリンスの一打が一筋の光となるはずだ。

 体で大きく喜びを表現することはなかった。それでも長いトンネルを抜け出した堂林は一塁ベース上でホッとした表情を浮かべ、鯉党の拍手を受けた。

 七回1死二、三塁。カウント1-1からエスコバーの内角寄り154キロ直球をはじき返した。「強い真っすぐに合わせて入っていった」。DeNA先発・井納の前に無安打に抑えられていたが、相手の投手交代も奏功。出場4試合ぶり、18打席ぶりの安打は中前2点適時打となった。佐々岡監督は「下降線のところで一本出たので変わってくれればいい」と期待した。

 苦しい道のりだった。「調子が下がり過ぎている」と堂林。一時は打率4割を超えていたが、徐々に成績が下降。この日で打率・299と3割を切り、約1カ月で1割以上落とした。

 朝山打撃コーチは「率が落ちてきてからインサイドは打てていたが、外を攻められていることが多い」と不調の理由を明かした。しかし「いいときと悪い時の差はそんなにない。いいときは積極的に打てている。受け身にならないようにいけば、いいものも出てくる。いいときが続くわけではない。年間通してどれだけやれるか。疲れもあると思うが、監督も言うようにここが踏ん張りどころ」とゲキを飛ばした。

 堂林は前日17日が29歳の誕生日だった。家族とともにケーキを食べて祝ったという。不調の中でも下を向くことなく、新たな気持ちで試合に臨んだ。試合前の打撃練習ではフォーム姿勢などを念入りに確認。打開策を模索した結果が久々の一打につながった。

 チームは得点機であと一本が出ず敗戦。これで本拠地では6勝12敗でホーム成績はセ・リーグワースト。1点差ゲームは1勝7敗と相変わらず接戦をものにできないでいる。

 それでもこれを機に堂林が復調すれば、光は見えてくる。「粘って諦めない姿勢を見せてくれている。地元でいい試合ができていないので、悔しい思いを持っている。あした切り替えて」と佐々岡監督。「もう一踏ん張りしてチームの勝ちに貢献したい」と気を引き締めた背番号7が、泥臭く必死に戦っていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス