「緊急事態」広島投手陣で最多勝男の意地を…北別府氏、野村の復権に期待

 先週の広島は、26日・DeNA戦(横浜)で6点差を逆転して勝ったが、2勝3敗1分けと負け越した。エース大瀬良大地投手がコンディショニング不良で出場選手登録抹消され、ストッパーも不安定で投手陣に課題がある。そんな中でキャンプ序盤に右ふくらはぎを痛めて調整が遅れていた野村祐輔投手が22日の阪神戦(甲子園)で6回1失点と好投した。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は、2016年に最多勝、最高勝率のタイトルを獲得した右腕の意地に期待した。

 阪神戦での投球に北別府氏は「コントロールも良かったし、キレもあった。最近見た中でも最も良かった。本来、そういうピッチングをする投手」と、勝ち星こそ付かなかったものの高い評価をした。

 2016年には16勝3敗と大車輪の活躍で25年ぶり優勝に貢献した右腕も17年以降は1桁勝利に終わっている。「悪いときはいいボール、悪いボールがはっきりしてしまう。際どいところにいったボールが決まらずストライクを取りにいったときに痛打されていた。勝ちが付いていなかったりしてどうしても勝ちたいと思うと力が入って、コントロールミスとする。投げ急ぐと腕が早く出てしまうこともあった」と近年の投球のマイナス点を挙げた。

 制球力勝負で通算213勝を挙げた北別府氏は「余裕をもって遊んでみたり、際どいコースで勝負をしないといけない。野村は直球のスピードが140キロちょっと。投げ分けできないとスピードだけに頼ると打者は少々の球ならいとも簡単にスタンドに放り込む。私達の時代より打者の飛距離が確実に延びています。膝元を使いながらボール球を振らせていくべき」とアドバイスを送った。

 右ふくらはぎを痛め出遅れたが「年齢的にも故障の出るころだろうけど、致命傷になったり治るのに長くかかったりする。若いころより手入れをして、下半身を鍛える必要がある。大瀬良らのように馬力で投げるタイプではない。下半身を使って丁寧に低めをつく投球をしないといけない」と下半身の重要性も説いた。

 先週は野村に続き23日・阪神戦(甲子園)ではドラフト1位の森下が6回10奪三振の好投で2勝目を挙げた。明るい話題もあるが、エース大瀬良の離脱に「緊急事態」と言う北別府氏。そんな中で「頼れるのはルーキーしかいないでは困る。最多勝も獲得しエースとも言われた野村が『任せとけ』という気持ちをもってもらいたい」と背番号19の意地に期待した。そして「佐々岡監督には投手王国を構築してもらいたい」と結んだ。

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