カープ非常事態 大瀬良が離脱、借金6で最下位 佐々岡監督苦悩「いるメンバーで」

 「DeNA6-2広島」(25日、横浜スタジアム)

 広島が2連敗で今季ワーストの借金6となり、再び最下位に転落した。打線はDeNA・今永に対して決定打を欠き、投手陣も失点を重ねて完敗。また前日に緊急降板したエースの大瀬良がこの日、コンディショニング不良で出場選手登録を抹消された。低迷するチームに追い打ちを掛ける非常事態。チームが一丸となり、この窮地を乗り越えろ!

 トンネルの出口が、なかなか見えてこない。九回2死、相手守護神・山崎の低めのボールに、堂林のバットが空を切った。上位進出へ、波に乗ろうともくろんだ横浜で2連敗。借金は今季ワーストの6に膨れ、反発力なく最下位に転げ落ちた。

 前夜のサヨナラ負けのショックを払しょくしたかったが、後手に回った。先発・床田が初回に2点を失い、相手に主導権を渡した。4戦続けて初回失点の左腕に、佐々岡監督は「立ち上がりの難しさもあるが、同じことを繰り返していたら試合がね…」と苦悩の色を浮かべた。

 苦しむ投手を野手が助ける展開に持ち込みたかったが、DeNAのエース・今永の牙城を崩せない。四回の2得点は相手の失策で挙げたもの。完全攻略とはならず朝山打撃コーチは「ゼロで終わらせなかったのが、唯一の救い」と必死に収穫を探した。

 1点を追う六回には2番手・薮田が代打・乙坂に3ランを被弾。終盤勝負の狙いは水の泡となり、スタンドの熱気とともに、劣勢感がひときわ増した。

 最後の好機は2-6で迎えた八回の無死満塁。しかし、150キロ台後半を連発する2番手・エスコバーの躍動感あふれる投球の前に、磯村、田中広が連続三振。大チャンスのはずが、いつの間にか攻撃側が押される空気に包まれた。

 最後は代打・長野が二ゴロ。「走者はたまっていたけど、最後の一本というところですかね」と朝山コーチも肩を落とす。結局8安打で10残塁と、塁上をにぎわせただけだった。この日プロ初の1軍昇格を果たした中村奨の出番はなかったが「チャンスをあげようと思っている」と同コーチはデビューの可能性を示唆。若武者に、停滞ムードの打開を託す可能性も考えられる。

 泣きっ面に蜂、となったのが大瀬良の離脱だ。試合前に出場選手登録を抹消され、長引くかとの報道陣の問いに、指揮官は「それは分からない。たぶん大丈夫と思う」と話した。だが少なくとも来週の登板はなく、大黒柱不在での戦いを強いられる。「チーム自体、痛いですけど、いるメンバーでやっていくしかない」。この苦境を乗り切るためにも、今こそチームが一丸になるしかない。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

広島カープ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス