ジョンソン7失点、来日最短KO ショック…試合後の取材対応“ノー”
「広島6-10阪神」(31日、マツダスタジアム)
白い息を吐き、悔しさをにじませながらゆっくりとマウンドを降りた。2年連続で開幕投手を託された広島のクリス・ジョンソン投手(32)。3回2/3を投げてまさかの8安打7失点(自責点5)、5四死球で降板。無念の来日最短KOとなった。
本来の姿とは程遠い内容だった。直球は最速152キロをマークしたが、制球が乱れた。初回、2本の内野安打と四球から無死満塁とすると、福留の遊ゴロ併殺打の間に先制点を献上。原口に左中間を破られる適時二塁打を浴び2点目を失った。
いつもなら試合の中で修正し安定感を取り戻すが、この日は戻らなかった。三回は3本の安打と3四死球が絡み3失点。四回2死満塁とし、交代を告げられた。自己最短だった昨年7月27日の巨人戦(京セラドーム)の4回4失点(自責点3)を更新する結果に終わった。
大役を任され、調整は順調に進んでいた。登板前には「先陣を切ってチームを勢いづけたい」と気持ちを高ぶらせていたが、期待に応えることはできなかった。降板後は、球団広報から、試合後の取材対応は行わないと異例の通達。左腕のショックの大きさをうかがわせた。
今シーズンが来日3年目。昨季限りで黒田が引退し、先発投手陣では最年長となった。「精神的な支柱だった。若い投手からも尊敬されていた。黒田さんがいなくなると僕が最年長になる。いい見本になりたい」と投手陣をけん引する自覚は十分だったのだが…。
2年連続でオープニングゲームは黒星を喫したが、シーズンはまだ始まったばかりだ。昨季はそこから盛り返し、15勝を挙げて沢村賞に輝いた。投手陣の柱となってチームをリーグ連覇に導くために、次戦こそは必ず勝ち星を挙げる。





