糸井で勝った 鯉倒、開幕!猛打ショー 初Hが初タイムリー

 「広島6-10阪神」(31日、マツダスタジアム)

 プロ野球セ、パ両リーグが31日、開幕。阪神はマツダスタジアムで昨季の王者・広島に打ち勝った。打線をけん引したのは、FA移籍の糸井嘉男外野手(35)だ。三回に2点二塁打、四回に右線適時打、七回に左前打を放って猛打賞3打点。チーム62年ぶりの開幕戦2桁得点で、2年目の金本阪神が好発進を決めた。

 2017年シーズンは、「糸井劇場」からのスタートだ。真っ赤に染まる敵地で背番号7が大歓声を浴びた。オリックス時代の14年以来、3年ぶりとなる開幕戦での猛打賞。さらに、適時打2本と勝負強さも見せつけた。

 まずは2-1で迎えた三回無死一、二塁。先発・ジョンソンの高めに浮いたカットボールを捉え、左中間真っ二つの2点適時二塁打を放った。四回1死二塁では、内角のツーシームに詰まりながらも一塁線を破る適時打。見事な打撃で、チームに流れを呼び込んだ。

 「(ジョンソンは)すごい投手なので、若いカウントからいこうと思っていました。上本の進塁打とか、そういうところはすごく自分も助かりました」

 さらに、七回1死一塁では4番手・ブレイシアから左前打。「いろんな意味で大事な、僕の中で大事な試合で活躍できて良かったです」。金本監督は「さすが、過去の実績というのはやはりダテではないという思いです」と賛辞を贈った。

 オリックス時代の2014年シーズンオフ。尊敬してやまないイチローとの合同自主トレが、神戸市内で実現した。「テレビの印象とはちょっと違って、むっちゃ明るかった」。一つ一つの動作にくぎ付けになる。ともに行ったキャッチボールでは、その球筋に衝撃を受けた。

 「めちゃくちゃすごかったです。今までキャッチボールした中でも、特にすごかった。球が柔らかいというか…。とにかくすごい」

 00年のイチロー以来、オリックスでは14年ぶりの首位打者に輝いた14年の糸井。しかし、目指すべき場所はもっと上にある。世界最高レベルの技術を肌で感じ、背筋が伸びた。「俺はベテランやと思ってないよ」。もっと、もっと成長できる。

 糸井は、虎初のヒーローインタビューで「一戦一戦、死ぬ気で戦うだけだと思っています」と力を込めた。さあ、新たな超人伝説が幕を開ける。金本監督の熱意に心打たれ、決意したタイガースでの挑戦。32年ぶりの日本一へ挑む虎の原動力は、この男しかいない。

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