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【天皇賞】ジャスティンパレスV導いた 盾男ルメール、淀で3連覇 ここ5年春秋で盾7勝「ラッキーレース」

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 「天皇賞(春)・G1」(30日、京都)

 新装・京都のオープニングG1を制したのは2番人気のジャスティンパレス。ルメールの好リードに導かれ、鮮やかな差し切りでG1初制覇を飾った。2着は3年連続の銀メダルとなった5番人気ディープボンド、3着には6番人気の7歳馬シルヴァーソニックが続いた。なお、断然の1番人気に支持された昨年の覇者タイトルホルダーは2周目4コーナーで競走を中止。また、アフリカンゴールドも2周目の向正面でレースを中止した。

  ◇  ◇

 新たな京都で、新たな長距離王が誕生した。2番人気の支持を受けたジャスティンパレスが、中団追走から直線で力強く抜け出し、2着ディープボンドに2馬身半差をつける完勝劇でG1初制覇。華麗にエスコートしたルメールは、競馬場改修前の19&20年にフィエールマンで勝利しており、これで淀の春盾3連覇を達成した。

 秋の天皇賞も近5年で4勝している令和の盾男。「天皇賞は日本では特別なレースですし、僕にとってはラッキーレース。新しい京都で最初の天皇賞でしたし、勝ててうれしいです。厩舎の皆さんの素晴らしい仕事で完璧な状態。きょうは勝つ自信がありました」と、詰めかけた4万5580人の大観衆に笑顔を振りまいた。

 勝利の鍵は人馬の冷静さにあった。鞍上が「ずっとリラックスして走れていました」と話す通り、課題のゲートをクリアすると、前半5F59秒7というハイラップにも動じず、道中は中団内めで完璧に折り合いをつけ、体力を温存。2周目3コーナーでスムーズに外へ進路を切り替えると、直線ではため込んだ末脚がさく裂。メンバー最速上がりでライバルを置き去りにした。

  見届けた杉山晴師は感無量の表情だ。「ペースは流れていましたが、手応えが抜群だったので、直線ははじけてくれるだろうと思って見ていました。この馬にG1タイトルを獲らせることができて、『うれしい』のひと言です」。調教助手時代にはスリーロールスで菊花賞を制し、デアリングタクトの牝馬3冠達成も京都。「新しい京都でも勝つことができ、調教師冥利(みょうり)に尽きますね」。好相性舞台でのG1Vをかみしめた。

  今後は未定だが、ルメールは「いいスタミナを見せたし、長い距離でスーパーホース。パワフルだし、ランボルギーニ・ウルスって感じ」と最大級の賛辞で、その資質に太鼓判を押した。強豪ぞろいの現4歳世代に現れたニュースターから、今後も目が離せない。

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