阪神・ドラ1榊原“虎1号”「欲しい時に打てるのが自分の長所」悔し明大自力V消滅も「勝って望みをつなげたい」

 「東京六大学野球、立大8-2明大」(1日、神宮球場)

 第8週の2回戦1試合が行われ、阪神からドラフト1位指名を受けた明大・榊原七斗外野手(4年・報徳学園)が立大戦の五回に右中間へ豪快な今季2号ソロを放った。チームの勝利にはつながらなかったが、ドラフト会議後の公式戦2試合目で生まれた“虎1号”は次戦につながる一発。2季ぶりのリーグVに向けて、きょう2日の同3回戦に必勝の覚悟で挑む。

 神宮に響いた快音とすさまじい打球に、誰もが“それ”を確信した。どよめきと歓声に包まれる中、榊原は悠々とダイヤモンドを一周。虎のドラフト1位たるゆえんを一振りで見せつけた。

 「感触も良かったですし、真っすぐ待ちの中で変化球を打てたっていうことは、状態的にも良かったです」

 四回に2点を勝ち越され、迎えた五回。あっさり2死を奪われた状況で打席が巡ってきた。カウント1-0からの2球目。甘くゾーン内に入ってきた変化球を完璧に仕留めた。勢いよく伸びていく打球。外野手が諦め交じりに追う中、悠々と右中間スタンドに着弾した。打った瞬間に本塁打を確信したかとの問いに「そうですね。良かったと思います」と胸を張る会心の一撃だった。

 確信したのは榊原だけではない。打たれた相手右腕・道本は思わずマウンドにしゃがみ込んで悔しさをにじませた。「チームが勢いに乗る一打を打ちたいっていうのは、昨日(10月31日)の試合が終わってからずっと考えてきたこと」と榊原。相手に大ダメージを与えつつ、チームの反撃ムードを演出。戸塚監督も「素晴らしいホームランだった」と称賛した。

 また、この日は第1打席で右前打を放ち2安打。「もう無駄な考えは捨てて、本当に来た球を打ちにいく。トータルの打席全部で貫こうと思ってました」と、4打席全てが2球以内に決着するなど積極的な打撃が目立った。

 ただ「本当に悔しい気持ちでいっぱい」と試合後の表情は晴れなかった。自身の一発で1点差に詰め寄ったものの、その後チームはじわじわと点差を広げられ敗北。秋季リーグ戦の自力優勝の可能性が絶たれた。ただ、まだ終わっていない。まずは2日の試合に勝利し、勝ち点を挙げることが至上命令だ。「勝って優勝の望みをつなげたい」。2季ぶりのVをつかむため、連敗するわけにはいかない。

 完璧アーチを描いてなお、「欲しい時に打てるところが自分の長所だと思うんですけど、まだそこが発揮できてない」と満足はしていない。「明日(2日)、それが発揮できればいいなと思います」。次なる快音は勝利への号砲。今度こそ神宮に響かせる。

 【主な阪神大卒ドラ1野手の指名直後の動き】

 鳥谷敬(03年度・早大) 1903年に始まった大学野球の早慶戦100周年記念試合に出場。11月26日に神宮で開催され、鳥谷は「4番・遊撃」で先発出場した。打撃結果は3打数無安打だったものの、試合後の記念祝賀会では、式に出席できなかった早大OBでもある岡田彰布監督(当時)から会場に花束も。先輩たちから激励を受けた。

 大山悠輔(16年度・白鷗大) 10月22日の関甲新学生野球秋季リーグ第8節・新潟医療福祉大戦に「4番・三塁」で出場。1安打1盗塁2四球で関東大会進出に貢献。

 佐藤輝明(20年度・近大) 11月1日に奈良・生駒市の近大グラウンドで行われた大産大との練習試合で指名後初実戦。七回に推定130メートル弾を右中間へかっ飛ばすと、延長十回のタイブレークでは中越えサヨナラ3ラン。

 森下翔太(22年度・中大) 東京・八王子市内にある中大グラウンドで10月22日に指名後初練習。紅白戦で1安打2四球をマーク。

 立石正広(25年度・創価大) 11月3日の横浜市長杯準々決勝・上武大戦で2安打2打点2盗塁4出塁。チームの準決勝進出に大きく貢献した。※()内はドラフト年度と出身。

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