阪神・高橋1球に泣く 援護ない中一人で耐えきった8回1失点も痛恨1敗「力不足」「僕のせい」

 「JERA CSセ・ファイナルS・第2戦、阪神0-1DeNA」(15日、甲子園球場)

 快音が響き、白球が高々と舞い上がった。その瞬間、マウンド上の阪神・高橋遥人投手は、思わずしゃがみこんだ。無情にも左翼席へ飛び込む悪夢の一発。ため息に包まれる甲子園の真ん中で、唇をかんだ。試合後には、自らへのいら立ちを隠すことなく、言葉を吐き出した。

 「監督に8回まで任せてもらって、結局最後に打たれて。0-0の八回に1点を取られるって完全に致命傷なんで。僕のせいで負けました。力不足です」

 1球に泣いた。両軍無得点で迎えた八回、2死から牧にツーシームを完璧に捉えられた。左中間スタンドへの先制ソロ。CS通算6試合目で浴びた初の一発が、痛恨の場面で出てしまった。「牧選手には全く通用していない。長打がダメって気をつけててあれなんで」。8回を投げ切り、マウンドを降りる左腕にスタンドから大きな拍手が送られたが、険しい表情は変わらなかった。

 中盤から大ピンチを乗り越え、粘っていた。五回は1死満塁で代打の筒香をツーシームで三振に仕留める。続く度会は1球で投手ゴロに抑え、ホームは踏ませなかった。

 七回は、先頭の宮崎が放った右翼線の飛球を、高寺が落球。思わぬ形で無死二塁のピンチになった。それでも松尾を二飛。成瀬を内角直球で見逃し三振。最後は蝦名を右飛に抑えた。仲間のミスもカバーした。ただ、「変化球ばっかり投げてるから最後も打たれている。真っすぐがダメなんで、結局最後(の結果)に出ている」とうつむいた。

 終始自身に厳しい言葉をかけ続けた左腕だが、プレッシャーのかかるポストシーズンのマウンドで、8回1失点と仕事をしたのも確か。藤川監督は「本当にシーズンを表すようなピッチングだった。素晴らしかった」と左腕を称え「明日以降頑張って、また高橋が登板できるようにしなきゃいけない」とチーム全体の奮起を促した。

 悔しい結果になったが、まだ戦いは終わっていない。リベンジの機会がくれば、絶対に抑える。

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