阪神OB狩野氏が評価した中日バッテリーの選択、大山選手へのラストボール

 「阪神2-3中日」(7日、京セラドーム大阪)

 阪神が九回に暗転し、逆転負け。前カードでヤクルトに3連勝した中日の勢いに飲み込まれ、カード初戦を落とした。阪神OBでデイリースポーツ評論家の狩野恵輔氏は、九回裏の同点機での大山選手を空振り三振に打ち取った最後の一球を「素晴らしかった」と振り返り、中日バッテリーの選択を評価した。

 中日は阪神の守護神ドリス投手から代打・阿部選手の2点適時打などで3点を奪い逆転に成功。直後の九回裏。中日の守護神・松山投手は、先頭の中野選手を左前打で出塁させる。森下選手は右邪飛に打ち取ったが、続く佐藤輝選手への初球に暴投し二塁へ進まれた。そのまま佐藤輝選手に四球を与えて1死一、二塁のピンチに。ここで途中出場の大山選手を打席に迎えた。

 狩野氏は「ここは捕手なら最悪のことを想定します。ここで最悪なのは逆転されること」と中日バッテリーの心情を読み取る。松山投手は右方向への意識があった大山選手に対し、150キロを超える真っすぐ2球でファウルを打たせて追い込む。続く3球目は内角高めへの直球がボールになり、カウント1ボール2ストライク。ここから2球続けてフォークを投げるが、大山選手に見極められてフルカウントに。ここで狩野氏は「もう一球フォークを投げる」と読んだ。

 塁上は三塁が空いている。「あの場面は満塁にしてもいい、という気持ちでフォークを選択する。次の打者に打たれても仕方ないな、というぐらい(の覚悟)で。真っすぐを待っているであろう大山選手に真っすぐを投げて(長打を)打たれたら終わりなので」と狩野氏。フルカウントからの次の一球を捕手目線で予測した。結果はホームベース通過後にワンバウンドした低めのフォークボールで空振り三振。直前の2球を冷静に見極めた大山選手に「本当は最後も見逃してほしかったけど、真っすぐ一本で振りに行った」と狩野氏は話しながらも、「振ってくれそうなところに投げ切った。いいボールでした」と竜の守護神を評価した。最終盤でのしびれる攻防を制した中日バッテリーに軍配が上がり、12日ぶりのホームゲームとなった阪神にとっては悔しすぎる敗戦だった。

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