阪神・大山「生きた心地がしなくなった」FA宣言 大学時代からの親友が明かした舞台裏での苦悩

 優勝を決め、佐藤輝(8)と抱き合って喜ぶ大山(撮影・飯室逸平)
 大山の1000試合出場を祝う龍さん(左)と大山(本人提供)
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 「阪神2-0広島」(7日、甲子園球場)

 阪神の大山悠輔内野手(30)をよく知る白鷗大時代からの親友、龍幸之介さん(30)が、デイリースポーツに手記を寄せた。大学での4年間、野球部員として苦楽をともにし、今も家族ぐるみで親交のある盟友が、大山のプロ野球人生で最大の苦悩を明かした。

  ◇  ◇

 悠輔、優勝おめでとう。今年は特別な思いで臨んだ1年だったと思う。「もう一回、優勝したい。パレードまじすごいから」って、興奮気味に話してくれた言葉を実現できて良かった。

 大学で出会って意気投合して、4年間ずっと一緒にいたような気がする。授業も同じで部屋も隣。生活のほとんどを一緒に過ごしてきたので、悠輔は家族みたいな存在。今もよく連絡を取ってご飯に行ったり、家族ぐるみで仲良くしてくれているね。

 これまでもいろんな話をしてきたけど、国内フリーエージェント(FA)権を取得してから残留を決めるまでは、今までで一番深く話をしたと思う。シーズンが終わってすぐに連絡が来てから2カ月間、ずっとFAの話で「本当に生きた心地がしなくなった」って話していたね。

 「悠輔の考えを尊重するし、自分の人生を考えてほしい」と話したけど、周りの目もあるから簡単じゃなかったと思う。特に家族のことを一番に考えていて、弱音を吐く姿なんて見たことがなかったから、ここまで悩む姿は正直、見ていられなかった。

 会見直前に「決めた」って電話が来た時は、吹っ切れた感じが伝わってきた。「今の仲間を敵に回すことは考えられないし、もう一回このチームで優勝したい」。友達にそういうことを言うのって、くさいと思うけど、僕に言ってくれて。ジーンときました。でも、それが悠輔らしかった。

 その後に会った時はめちゃくちゃいい顔をしていたね。「やってやる」って意気込んでいて。それまで死んだようだった顔がうそのようだった。2人で「FAで残った1年目って、成績の世界だから目立つね」って話もしたね。プロ9年目。「いつやっても、やっぱりしんどい」って悠輔も言っていたけど、何よりこのチームで優勝できて本当に良かった。これからも応援しています。

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