阪神・藤川監督中学時代の恩師「選手とのコミュニケーションのたまもの」【前高知商監督・上田修身氏手記】

 「阪神2-0広島」(7日、甲子園球場)

 阪神・藤川球児監督の高知・城北中時代の恩師、上田修身(おさみ)氏(63)が教え子の快挙にねぎらいの言葉を贈った。

  ◇  ◇

 球児、おめでとう!

 今年はもちろんリーグ優勝を期待していましたが、Aクラスに入ったら十分だと思っていたのでびっくりしています。

 高知商を退職してから阪神の試合はずっと見ています。4月は甲子園、8月は京セラドームでも観戦しました。手帳の日記に勝ち数を書いて、楽しませてもらいました。

 “球児野球”は、ピッチャー、バッテリーを含めた守りの野球かなと。ピッチャーのリズムがいいからエラーも減る。守りのリズムが攻撃にいい影響を与えていたように思います。ベンチの雰囲気も良さそうですね。中学の頃から球児がいると、周りが明るく、ほっこりする。選手としっかりコミュニケーションを取っていたのでしょう。

 コンディション面にも気を使っていましたね。春季キャンプから電話で「僕らが守ってあげないといけない」と言っていました。プレー中のケガは仕方ないですが、防げるものもあると。夏場は主力も休ませていましたし、アメリカでの経験が大きいのでしょう。ベンチの球児もいっとき疲れているのかなという時があったので「体に気をつけろよ」とだけLINE(ライン)を送ると「大丈夫ですよ」と返信がありました。昨秋、キャンプを訪れた時もそうでしたが、表情を見れば分かりますね。

 高知は藤川阪神よりも、石井投手の話題で盛り上がっています(笑)。地元紙・高知新聞の1面にもよく掲載されていますし、すごい投手になったなあと。阪神は独走していたので、みんな安心して見ていた感じでしょうか。球児はいつも凡事徹底と言っていますが、今後も当たり前のことを当たり前にやって日本シリーズに進出することを願ってます。また観戦に行きたいと思っています。(元城北中監督)

 ◆上田修身(うえだ・おさみ)1962年6月11日生まれ、63歳。高知県香南市出身。高知商から日体大を経て、城北中では野球部の顧問として藤川球児(現阪神監督)を指導した。母校・高知商監督就任3年目の2018年には夏の甲子園出場を果たし、今年3月に監督を退いた。

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