【福原忍氏の眼】チームのみんなを救った阪神・熊谷の好守

 お立ち台でポーズを決める森下(左)と熊谷(撮影・西田忠信)
 9回、佐藤輝が若林の打球を後逸したものの、二塁へ送球してタッチアウトにする熊谷(撮影・北村雅宏)
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 「阪神3-2巨人」(30日、甲子園球場)

 阪神が連敗を止め、優勝マジックを「9」とした。同点の五回に熊谷敬宥内野手が押し出し四球を選んで勝ち越した。先発の高橋遥人投手は5回2失点で3勝目。デイリースポーツ評論家の福原忍氏は、熊谷の九回の好守備を「みんなを救いましたね」と絶賛。リリーフ陣の成長も評価した。

  ◇  ◇

 熊谷選手の好守はチームのみんなを救いましたね。1点リードの九回1死。三塁の佐藤輝選手が代打・若林選手のゴロをトンネルしました。その後、左翼・熊谷選手が二塁へのストライク送球。若林選手をタッチアウトにしました。

 打球が飛んだ後、熊谷選手は「何か起きるかもしれない」と想定して、きっちりカバーへ行っていました。打球へのチャージも速く、捕球してからの動きも素早くて、送球も正確でした。何かが欠ければセーフになっていたと思います。とても価値あるプレーだったと思います。

 また、ベンチが高橋投手を5回80球で降板させたのは思い切った決断だと思いましたが、それに応えたリリーフ陣も素晴らしかったです。七回から登板した及川投手は2死一塁で、3打席連続安打を放っていた岸田選手を迎えました。

 それまで早いカウントから振ってきていた岸田選手に対して、クイックも交えて際どいコースに投じて2球で追い込み、外角を見せた後、内角直球で空振り三振に仕留めました。坂本捕手との考えが一致した素晴らしい投球でしたし、及川投手の成長を感じました。

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