阪神・早川 プロ初勝利に母・明美さん「ここ数年は驚かされることばかり」「まさかプロまで行くとは」

 「DeNA1-2阪神」(27日、横浜スタジアム)

 阪神育成ドラフト3位の早川太貴投手(25)=くふうハヤテ=が5回2安打無失点でプロ初先発初勝利を挙げた。

 早川の母・明美さん(58)がデイリースポーツに手記を寄せ、支配下契約からプロ初先発に至った驚きと喜びを語った。プロ入り後の姿は画面越しに見つめ、北海道からエールを送っている。引っ込み思案だった幼少期を振り返りつつ、大学時代から自立したエピソードを明かした。

  ◇  ◇

 太貴へ

 プロ初勝利おめでとう。初先発の連絡が来た時、びっくりしました。阪神のすごい投手の中で先発なんて。まず今年、支配下に間に合うかな、どうかなって、もう本当に無理かなと思っていたので…。なかなか現地には行けていないけど、暑い中投げている姿を虎テレで見て、頑張ってるなと思っていたので本当によかった。わが子ながら尊敬します。

 太貴は小さい頃は恥ずかしがりで、人前に行っても注目されると引っ込んでしまう。いつも私の後ろに隠れてモジモジする子でしたね。今はインタビューとかよく受け答えしてるなと思います。大学くらいかな、自立してからしっかりしたね。

 正直、まさかプロまで行くと思わなかった。大麻高3年で、最後の夏の大会前に骨折してしまった日。家に帰ってからもずっと泣いて泣いて、やっぱり心残りがあったんだと思います。小樽商大で球速が伸び始めてから、野球にのめり込むようになったね。「大学の監督がよく褒めてくれる」と言っていたので、それでやる気が出たんじゃないかと思います。

 それでも小樽商大から北広島市役所への就職を聞いた時は、野球は趣味程度でやるんだろうと思っていました。でもドラフト候補になって指名漏れも経験して。「行けるところまでやりたい」と強い意志を感じたので、自分が納得いくまでやってこい、みたいな思いで見守っていました。

 社会人になって初めての1人暮らしで大変だったんじゃないかな。仕事をしながら、軟式チームとウイン北広島で野球をしてジムにも通って。夜中に「公園に壁当てに行ってくるわ」と言って、ランニングもしていたね。思い立ったら行動していたのが印象的でした。

 お弁当も自分で毎日作っていたのをよく覚えています。朝早いのに鶏胸肉とブロッコリーとゆで卵のお弁当を詰めていたね。よく飽きないなと思いながら、やればできるんだと感心しました。プロテインとかも取って、大学より筋肉が付いたなと思いました。

 そんな生活からいきなり、「くふうハヤテのテストを受けに行く」と報告を受けました。結果を聞くと「受かったから行くわ」って返事が来て。ここ数年は驚かされることばかりです。ここまで毎年毎年信じられないことが起きて、もう本当にすごいなと思って見ていました。

 初先発はテレビで見ていたけど、とりあえず投げきってくれて、いいものを見せてもらいました。もう十分です。ありがとう。一回を投げ終わって、見ていて落ち着いたように感じました。始まる前はいっぱい打たれそうな気がしていたけど、すごく感動したよ。太貴にはファンの皆さんの期待に応えられる選手になってほしい。これからもドキドキして試合を見ながら応援しています。

母より

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