阪神・早川は不屈の男 ドラフト指名なくても諦めずくふうハヤテ入団「驚いた」北広島市役所時代の上司が明かす原点
「DeNA1-2阪神」(27日、横浜スタジアム)
阪神育成ドラフト3位の早川太貴投手(25)=くふうハヤテ=が5回2安打無失点でプロ初先発初勝利。北広島市役所時代の上司が、プロへの道を切り開いた原点を明かした。
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努力を重ね、念願の初勝利を手にした。北海道北広島市役所時代の上司だった波多野拓也さん(43)は右腕を“不屈の男”と表す。「23年、ドラフトにかかるんじゃないかって結構期待していた。それでもかからなくて、がっかりしてたと思うけど、その直後にくふうハヤテに入ると聞いたときには驚いた」。諦めずに切り開いたプロへの道。早川の原点があった。
仕事の姿勢も真面目な印象が強かった。「練習との掛け持ちで体力的にも大変なのに、手を抜かずに一生懸命でした」。野球だけではなく、仕事にも真剣に向き合った。
7月16日・中日戦(甲子園)の九回2死一、三塁からプロ初登板を果たした。だが、2球目にボークを犯し、三走の生還を許すホロ苦デビューとなった。波多野さんもテレビ越しにその姿を見ていた。「早川くんらしいなって思いました。おちゃめって言ったらあれですけど、やらかしちゃう。でも、そういう失敗と挫折とかを後々成功につなげられるところが早川くんの良さ」。痛恨の一幕だったが、波多野さんにとっては元部下のかわいい一面に映った。
市役所を旅立つ時は背中を押したが、現在はあえて連絡していないという。「早川くんの性格上、全部返信してしまうと思うから、野球に集中させてあげたい」。市役所の同僚の思いも胸に野球選手としての仕事を果たし続ける。
◆阪神新人投手複数人勝利 今季の阪神新人投手は早川と伊原(5勝)がプロ初勝利をマーク。同一シーズンで複数人の阪神新人投手が白星を挙げた例は2018年の高橋遥人、谷川昌希以来7年ぶり。なお、最多人数は3人で54年の弘瀬昌彦、栄屋悦男、山中雅博と84年の池田親興、中西清起、川原新治。
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