阪神・藤川監督 初の春季Cで“イズム”全開 若手を宜野座組抜てき 主力も複数ポジション準備 1軍、2軍の呼称撤廃
阪神は21日、兵庫県西宮市内でスタッフ会議を開き、春季キャンプのメンバー振り分けを発表した。藤川球児監督(44)は、1軍にあたる宜野座組に抜てきした2年目の山田脩也内野手(19)、3年目の井坪陽生外野手(19)ら若虎の成長に期待。その一方でチーム力向上へ、主力にも複数ポジションを練習させる方針を打ち出した。
虎の指揮官として迎える初の春季キャンプに、“球児イズム”をふんだんに盛り込んだ。ビッグチャンスを与えたのは、社会人卒の新人投手コンビだけではない。いずれも高卒で、2年目の山田、3年目の井坪、4年目の中川、5年目の高寺も、主力メンバーがそろう宜野座に招集した。
4人の名前を挙げた藤川監督は、「その辺りの選手は非常にチームとして大事なところ」と猛虎の底上げに欠かせない存在と認識。「彼らが急成長を遂げて開幕に入ってきたりとか、そういった部分を非常に楽しみにしています」。初の春季キャンプ1軍スタートとなる山田、井坪をはじめ、“新鮮力”への期待値の高さを隠さなかった。
抜てきメンバーのみならず、主力にも複数ポジションを準備させることを明言した。「まだまだ若いし、複数ポジションというのは、できない方が難しくなっていくんじゃないですか」。秋季キャンプでは中川を外野に挑戦させたが、佐藤輝や森下も例外ではないことを強調。「森下にしてもね。入団から1回も変わらずライトを守り続ける人っていないと思うので」と守備面での成長を促した。
今年から振り分けでの「1軍」「2軍」という呼称を撤廃し、「宜野座組」「具志川組」に変更したことも藤川阪神の特徴だ。「動きがフレキシブルになるというところで。これまで高知県と沖縄県で非常に遠かったので、そういう呼び名になっていましたけど」と説明。2月1日を具志川で迎える岩崎、原口らベテラン勢には宜野座組と同じ宿舎を用意することも決まった。
「若い選手の可能性は無限だし、(チャンスを)つかんだ時に回数を重ねれば重ねるほど、相手にとっては脅威になるわけで。それを遮るつもりは全くないですね」。多くの若虎に覚醒への門戸を開いた理由は明確。宜野座で描かれる成長曲線を心待ちにしていた。
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