阪神ドラ1・下村がトミー・ジョン手術 プロ1年目の登板は絶望的「一日でも早く復帰しチームの力に」

 阪神は11日、ドラフト1位・下村海翔投手(22)=青学大=が右肘内側側副靱帯の再建手術(トミー・ジョン手術)を受けたと発表した。球団によると、この日退院したという。下村は「入団してから何もできず、もどかしい気持ち」と悔しさをにじませてコメント。同手術は復帰まで1年以上かかるのが通例とあって、ドラ1右腕のルーキーイヤー登板は絶望的となった。

 開幕から2週間、連覇へ向けて走り出したはずが、いまいち波に乗りきれない猛虎に衝撃が走った。青学大からドラフト1位で入団し、当初は即戦力と期待されていた下村のトミー・ジョン手術。球団を通じてコメントを発表し、「支えていただいている多くの関係者の方から助言をいただき、手術を受ける決断をしました」と右肘にメスを入れるまでの経緯を説明した。4日に手術を受けて、この日退院した。

 下村は1月19日の新人合同自主トレで初のブルペン入り。春季キャンプは2軍の具志川で過ごし、大学4年時にフル回転した疲労を考慮して、慎重に調整を進めた。キャンプ中、ブルペンに入ったのは2月10日に立ち投げで20球を投じた1度のみだった。

 3月以降も鳴尾浜球場での練習に参加していたが、別メニューでブルペン投球も行わず。3月10日のオープン戦・巨人戦の試合前には、甲子園での新人紹介に登場し虎党からの歓声を浴びたが、実戦デビューは迎えていなかった。

 プロとして試合で1球も投げることなく、1年目で手術に踏み切り、「入団してから何もできず、もどかしい気持ちもあります」と素直な胸中を吐露。「自分の決断を尊重してくださった球団の方々への感謝を忘れず、一日でも早く復帰し、チームの力になれるように、今後のリハビリに誠心誠意取り組んでいきたいと思います」と決意を示した。

 今年のドラ1新人では中日・草加(亜大)も2月にトミー・ジョン手術を受けている。また、阪神ドラフト1位の1年目としては、15年の高山がドラフト指名から4日後に、元々骨折していた右手有鈎骨(ゆうこうこつ)の患部を手術。16年には横山が秋季キャンプで右足第五中足骨骨折して、手術を受けた例がある。

 阪神でトミー・ジョン手術を受けた投手では、才木が1年3カ月で、島本が1年6カ月で実戦復帰を果たした。下村は青学大1年の20年12月にも右肘のクリーニング手術と軟骨再生手術を受け、1年以上のリハビリを経験。強い心を保ってプロでも再び試練を乗り越えて、タテジマ初登板を目指す。

 ◆下村 海翔(しもむら・かいと)2002年3月27日生まれ、22歳。兵庫県出身。174センチ、73キロ。右投げ右打ち。投手。九州国際大付、青学大を経て23年度ドラフト1位で阪神入団。青学大では1年秋から登板。23年の日米大学野球ではMVPに輝く。

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