【藤田平氏の眼】阪神・野口は「今のままでは外角の球に対応できない」 小野寺と対照的な打撃

 「阪神紅白戦、白組2-2紅組」(12日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム)

 今キャンプ2度目となる紅白戦で阪神・小野寺暖外野手(25)と野口恭佑外野手(23)の明暗が分かれた。ともに定位置獲得を狙う右の外野手。デイリースポーツ評論家・藤田平氏(76)が、その特徴について解説した。

  ◇  ◇

 定位置を狙う右打者の2人が対照的な打撃を見せた。阪神の小野寺は五回2死一塁で石黒の外角への140キロを捉え、右翼線へ鋭い打球を運んで二塁打とした。打撃フォームを見ると、始動後にバットが前へ出ずに残っている。だから、体が開いても対応できるし、逆方向にもしっかりと打ち返せる。

 一方、野口は課題が見えた。三回1死一塁で加治屋に対して初球の直球、2球目の変化球を空振り。追い込まれた後はカウント2-2まで持ち込んだが、外角直球に着払いのようなスイングで空振り三振に倒れた。

 打撃フォームを見ると、強く遠くへ打ち返そうという意識が強いのか、少しオープンスタンスで構えて、ステップから引っ張りに入っているように見える。今のままでは1軍だと、外角の球に対応できないケースが出てくるだろう。

 ただ、経験を積んでいる段階で1軍実績のある投手と対戦していい経験になったと思う。強くバットを振れる持ち味を生かすためにも、大山や近本やいい打撃をしている先輩を見て勉強しながら、1軍定着を目指してもらいたい。

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