阪神・岡田監督訓示〝アピールせんでええで〟 投手に「スピン」打者に「リスト」じっくり鍛えろ

 「阪神秋季キャンプ」(11日、安芸)

 阪神・岡田彰布監督(65)が11日、秋季キャンプに合流し、練習前に約5分間、若手中心のナインに訓示した。球団初のリーグ連覇へ新戦力の台頭は必要不可欠。投手には「スピンの効いた直球」を求め、打者には打球にスピンをかけるため、「リストを鍛えろ」と助言を送った。また「アピールしなくてもいい」と伝え、オフに取り組む課題を見つけることの重要性を訴えた。

 虎の原点の地である安芸に、岡田監督が日本一王者として凱旋を果たした。快晴の下、若いナインの輪の中心に立つと、約5分間、訓示。一人一人の顔を見渡して、じっくり語りかけた。

 「去年ここからスタートしたわけやから。1年であんだけ成長していくわけやからなあ。そんな一緒のメンバーではでけへんから、新しい力は絶対いるから毎年。そういうことを言うたんやけどな」

 若手主体の秋季キャンプに第3クールから合流。初日はまずチーム全体を見ることに徹した。メイングラウンドでキャッチボール、シートノックを見届けブルペンへ。ネット裏のベンチに腰かけると、高めの直球を投げるように指示を出した。

 「やっぱり強いボールっていうか、スピンの効いたボールな」。昨秋、この教えから村上、桐敷が羽ばたいていった。森木、門別、茨木らの投球に前かがみで鋭い視線を向け、直球の重要性を説いた。

 野手には明確な課題を与えた。「ただ単に強く振ったらええんじゃない。相手のボールを利用せんと」。打球にスピンをかけるためトレーニングルームで「リストを鍛えろ」と助言も送ったという。

 「ポンと、コツつかむもんやで。力入れてへんのにこんなええ打球でこんな飛ぶみたいな。バッティングいうのはそんなもんやんか」。昨年は大山らに目からウロコの「スピン打法」を伝授。長年の経験に裏付けられた説得力はけた違いだ。

 「岡田監督、ありがとう!」。この日は指揮官がグラウンドに登場するたび、スタンドから大きな歓声が上がり、将が手を振り返すと、感謝の拍手が起こった。「まだ祝福してもらわんとな、今年は(笑)。(日本一から)5日、6日しかなってないんやで」と岡田監督。歓喜の余韻に浸りながら、リーグ連覇のピースを発掘する。

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