阪神・佐藤輝 “奇襲”初球ヘッスラ二盗「もう頭から行こうと」 岡田監督采配ズバリで由伸7点KO

 5回、ヘッドスライディングで二盗を決める佐藤
 5回、近本の適時三塁打で生還した渡辺諒を迎える岡田監督
2枚

 「SMBC日本シリーズ2023、オリックス・バファローズ0-8阪神タイガース」(28日、京セラドーム大阪)

 「SMBC日本シリーズ2023」は第1戦が行われ、38年ぶりの日本一を目指す阪神が8-0でオリックスに先勝した。0-0の五回、佐藤輝明内野手(24)が先頭からの安打で出塁し、続くノイジーの打席で初球から二盗を成功させて、山本攻略の突破口を切り開いた。決勝打の渡辺諒の起用を含め、岡田彰布監督(65)の采配がズバリと的中。監督として初の日本シリーズ勝利をつかみ、この勢いで一気に頂点まで走り抜ける。

 スタンドのどよめきが衝撃の大きさを物語った。突破口を開いたのは佐藤輝だ。五回先頭で中前打で出塁し、続くノイジーの初球でスタート。虚をつかれたのはファンだけではない。捕手・若月の送球も乱れる。気迫の二塁ヘッドスライディングで、日本シリーズの流れもつかみ取った。

 「もう頭から行こうと。初球?できるだけ早く走った方がいいしと思うので。成功すると思っていきました」

 岡田監督が「中野がその前(初回)にアウトになってるから、あれでこないと思うやんか。思い切りがいいからな、佐藤は。ホンマに初球に行きよったと思ったけど」とたたえた好走塁。ゲームを動かし、スタメン抜擢の渡辺諒のV打につながった。「打つと思ったから。バッティングが昨日良かったからな、変化球も」。用兵的中で、一挙4点の攻撃となった。

 「そら思っている以上にな。2点取れたらいいかなと思ってたけど」

 最速159キロを記録した速球を打ち砕き、6回途中まで10安打7得点で攻略。岡田監督は23日の練習後に「そんなええんかなと思ってるよ、俺は」と発言。「そら、真っすぐ(狙い)やろ」と攻略法を披露していた中、この日のミーティングでも「真っすぐを打て」と指示していた。

 そこに意表をついた足攻めを絡め、今季初の1イニング4失点を食らわせた。3年連続で「投手4冠」で、今季防御率は1・21。6月13日の交流戦(甲子園)で8回2安打無得点に抑えられていた右腕にリベンジした。

 「真っすぐ打てしか言うてないもん。シンプルに。それを打てるようにな、いつも練習してるんやから」

 日本シリーズビジター勝利は1万3874日ぶり。岡田監督もうれしい日本シリーズ初勝利で、場内インタビューでは「前回4連敗したので」と照れ笑いを浮かべた後、誇らしげに続けた。

 「久しぶりにこういう舞台に立てたのは光栄に思うし、初戦でこういう勝ち方をしたので、この勢いでやっていきたい」

 CSファイナルSから4連勝。佐藤輝も「どんどん走ってつないでいきたい。これから勢いに乗っていきたいですね」と力を込める。この流れで日本一まで一気に駆け上がる。

 ◇オリックス・中嶋監督(五回、佐藤輝に盗塁を許した場面について)「そういうところの隙もあったということかもしれないですね」

 ◇若月「7盗塁してますし、ノーマークにしてたらあるかなとは思いましたけど。初球はちょっとまさかでしたね」

 ◆山本が自己ワーストタイ7失点 阪神打線がオリックス先発・山本に10安打を浴びせ自己ワーストタイとなる7失点でKO。山本の7失点は2022年5月3日のソフトバンク戦以来2度目。

 ◆1万3874日ぶり!日本Sビジター星!! 阪神の日本シリーズビジター勝利は日本一を決めた試合だった1985年11月2日(第6戦・西武)以来、1万3874日ぶり。今シリーズ開催前まで9連敗しており、この日敗れて10連敗となっていれば、史上ワーストタイだった。なお、この日で23年の京セラドーム大阪での試合は9戦全勝となった。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス