阪神・中野は“CSの鬼” 過去2年の短期決戦33の11で打率・333「何とか初戦で」
18年ぶりのリーグ優勝を果たした阪神。38年ぶりの日本一への挑戦権、日本シリーズ進出を懸けて18日から「2023 JERA クライマックスシリーズ セ ファイナルステージ」を戦う。ポストシーズンの10月に活躍する選手の代名詞「ミスター・オクトーバー」になるのは誰か。トラ番記者がイチ推し選手を紹介する新企画がスタート。第1回は、過去2年で「CS男」ぶりを発揮してきた中野拓夢内野手(27)を取り上げる。
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短期決戦で、遺憾なく力を発揮する男が虎にはいる。今季、二塁での全試合フルイニング出場に加え、自身初の最多安打のタイトルを獲得した中野だ。
昨年10月8日のCSファーストS・DeNA戦(横浜)では、セ・リーグ最多タイの1試合4安打をマーク。ファイナルSまで駒を進めた同年の通算打率は・320(25打数8安打)と結果を残し、一昨年も含めた通算打率で見ても・333(33打数11安打)と打率3割台を維持した。
期待できる数字もある。対戦する可能性のある広島には今季、打率・353、9打点と好相性だ。森下から打率・533(15-8)、床田と九里からは打率・375(16-6)と主戦級投手を攻略している姿が頼もしい。
DeNAの対戦打率は・242、5打点と数字は落ちるが、昨年のCSでは1試合4安打を打った相手。エース級に好数字を残しており、16勝左腕・東には打率・300(10-3)、今永には打率・273(11-3)、リリーフでは上茶谷から打率・714(7-5)と驚異的な成績だ。
第5回WBCで世界一メンバーとなった経験も生きそうだ。3月10日・韓国戦で右手小指を骨折した源田に代わり、1次リーグ2試合では遊撃で先発。5試合に出場し、打率・300(10-3)、出塁率・500でチーム4位タイの6得点を記録するなど、大舞台でも光り輝いた。
過去2年の経験からCSを戦う難しさも理解する。「チーム全体がどういう勢いで入るかが大事。なんとか初戦でいい入りができれば、いい流れで行けると思うので」。世界一にリーグ優勝、チームでは誰よりもグラウンドに立ち続け、誰よりも安打を放った。「何でも一番がいい」とトップにこだわる中野。悲願の日本一達成までアクセルを緩めない。(デイリースポーツ阪神担当・関谷文哉)
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