阪神・中野 憧れ今岡以来!球団18年ぶり2試合連続先頭弾 初の最多安打も射程圏

 1回、2試合連続の先頭打者本塁打を放つ中野(撮影・金田祐二)
 1回、2試合連続の先頭打者本塁打を放つ中野(撮影・金田祐二)
 笑顔で勝利を喜ぶ中野、大山ら(撮影・飯室逸平)
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 「ヤクルト1-2阪神」(28日、神宮球場)

 前夜に続き、美しい放物線が神宮の右翼席へ描かれた。阪神・中野が自身初の2試合連続先頭打者弾をマーク。被弾のショックでその場を動けないバッテリーには目もくれず、涼しい顔でダイヤモンドを悠々と一周したが、試合後は興奮冷めやらぬ様子で取材に応じた。

 「昨日と同じく試合の入りでチームに勢いを付けるような仕事がしたいと思っていた。正直、記録どうより自分自身が一番、驚いています。今日もまさかもう一本出るとは…」

 初回先頭、カウント1-2から市川が投じた内寄りの114キロカーブを強振。先制の6号ソロとなり、中日・岡林と並んでリーグトップタイとする155安打が記録された。自身初となる最多安打のタイトルも射程圏だ。

 これまで一発が出た後の数試合は、本塁打を意識することで打撃スタイルが崩れることもあった。だからこそ、この日は「シンプルに来た球を打つ」意識を強く持ち、反応でスタンドへ突き刺した。

 球団では04年・今岡以来、18年ぶりとなる2試合連続先頭打者弾。阪神ファンだった少年時代を思い返し「小さい頃は今岡選手のユニホームを持っていましたね」と中野は少し感慨深げ。野球人生の中でも「2試合連続(ホームランは)初めてだと思います」とも明かし、忘れられない一日となった。

 決勝打を放ったのは原口だが、矢野監督は「昨日に引き続いて先頭打者ホームランというのは。よし!!っていう感じを作ってくれたと思います」と中野への賛辞を惜しまない。小柄ながらパンチ力を発揮し、価値ある働きを見せた2連戦だ。

 泣いても笑っても残り1試合。CS進出へ、10月2日のヤクルト戦(甲子園)は是が非でも勝利したい。先頭打者としてチームを勢いづけ、猛虎に勝利の流れを呼ぶ。

 ◆阪神選手の2試合以上連続先頭打者アーチ 初回先頭打者本塁打は93年・松永浩美が記録した3試合連続を含め球団史上9度目(6人目)。2試合連続はソロムコ(60年)、藤田平(67年)、真弓明信(80、84年=2度)、今岡誠(03、04年)、中野拓夢(22年)。また中野は1試合2本塁打を含めプロ通算7本塁打で本塁打を打った試合は6戦全勝。

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