阪神・藤浪「若いうちに」メジャー挑戦表明 今オフ球団に直訴へ すでに複数のMLB球団が調査

 神宮のファンにあいさつをする藤浪(撮影・佐々木彰尚)
 試合前にブルペンで投球練習をする藤浪(撮影・堀内翔)
 試合前練習で調整する藤浪(撮影・西岡正)
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 「ヤクルト1-2阪神」(28日、神宮球場)

 阪神・藤浪晋太郎投手(28)が28日、神宮球場で行われたヤクルト戦前に取材に応じ、憧れのメジャー挑戦への思いを明かした。今オフにメジャー移籍を目指してポスティングシステムの利用を球団に直訴する。昨年の契約更改交渉で希望を伝えており、シーズン終了後に本格交渉する見通し。MLBではメジャー契約を提示し、リリーフとして評価する球団があることも判明した。

 メジャー挑戦の夢が来シーズンにも実現するかもしれない。藤浪は昨オフ、球団へポスティングシステムの利用を直訴。CSを争うチームに配慮しつつ、熱い思いを激白した。

 「かねてから『そういう気持ちがあります、ぜひとも個人としてチャレンジさせていただきたいです』という話をさせていただいているのは事実です」

 藤浪にとってメジャーは「野球の最高峰。野球人としてぜひ挑戦したいトップレベルの世界」。憧れから現実的な目標に変わったのはここ数年前からだ。

 プロ1年目から4年で42勝をマーク。以降は制球難から不振に陥ったが、20年に中継ぎとして復調。今季も2年連続開幕投手を務め、1軍再昇格した8月からは先発で完全復活を印象付けていた。

 「人を通じて『日本でうまくいっていないなら、ぜひアメリカで挑戦してみてほしい』という話をいただいたこともあります。28という年齢になって、30になってくると厳しい世界でもあるので、若いうちに挑戦したい」

 すでに複数のMLB球団が調査を進めている。あるメジャースカウトは「1年目から見てきた。これからGMに報告し、球団内で検討することになるが私の意見ではリリーフで獲得したい。メジャー契約する力を持った投手」と評価する。

 阪神が過去にポスティングを容認したのは06年オフの井川のみ。「基本的に自分の気持ちは変わらないというか、伝えることをしたい」と藤浪。今後は球団が次期監督に内定している岡田彰布氏の意見も聞きつつ、交渉を進めていく。

 ◆藤浪晋太郎(ふじなみ・しんたろう)1994年4月12日生まれ、28歳。大阪府出身。197センチ、98キロ。右投げ右打ち。投手。大阪桐蔭から2012年度ドラフト1位で阪神入団。プロ1年目の13年3月31日・ヤクルト戦(神宮)で初登板初先発。13年から3年連続2桁勝利。21、22年開幕投手。最多奪三振(15年)。17年WBC日本代表。

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