阪神・西勇 使い分ける“2つの顔”「ニセモノ」演じる一流の極意

 「阪神4-0DeNA」(5日、甲子園球場)

 阪神・西勇が2年ぶりの完封勝利でチームの連敗を9で止めた。1月21日に新型コロナウイルスの陽性判定を受け、所定の隔離期間を終えて沖縄入りしたのが31日。調整不足で状態が不安視もされたが118球を投げ切り無四球4奪三振を記録した。

  ◇  ◇

 西勇は“2つの顔”を使い分けている。プロ野球選手としての自分と、子を持つ父親としての自分。「違うと思うね。全く違うと思う」。本人によれば「楽しいお父さんですよ。ここ(野球場)に来てる自分がニセモノって感じ」とのことだ。

 ニセモノを演じることには理由がある。「別に素を出す理由もないし、楽しく野球をやってる自分だけでいいかな」。厳しいプロの世界に身を置く勝負師として、また純粋に野球人として、グラウンドではシンプルに一球に集中する。隙を見せない。その思考こそ一流の極意なのだろう。

 この日は開幕9連敗スタートとなった苦境のチームを救う熱投。仲間からも、ファンからも、拍手喝采だ。“ホンモノ”の西勇を知る家族には、さらにかっこよく見えたに違いない。(デイリースポーツ・中野雄太)

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