阪神・矢野監督「苦しいのはみんな苦しい」投打に精彩欠いて球団ワーストの開幕5連敗

 9回、敗色濃厚となりベンチで下を向く矢野監督(撮影・田中太一)
 9回、一塁に駆け込み転倒する大山(撮影・飯室逸平)
 6回、末包の打球をトンネルする中野(撮影・飯室逸平)
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 「広島8-3阪神」(30日、マツダスタジアム)

 1995年以来27年ぶりとなる開幕5連敗で球団ワーストに並んだ阪神の矢野燿大監督は、「苦しいのはみんな苦しい。でも一人の“絶対変えてやる”という思いがつながれば、大きな力に変えられるんで、そういう思いでいくしかない」と懸命に前を向いた。

 打線組み替えで「6番・左翼」に起用したロハスの1号ソロで先制し、先発の伊藤将も五回終了まで無失点と好投。だが、六回に暗転した。

 1-2と試合をひっくり返され、なお2死一、三塁で中野が末包の打球をトンネルする手痛い適時失策。指揮官は「まあ(中野)拓夢がちょっと足を引っ張ったところもあったしね。ああいう1点は…チームにも将司にもちょっと重かったんで。その中でも粘って欲しかったなというところやけど」とこの回の逆転劇を悔やんだ。

 1-7で迎えた八回にも守備が乱れた。1死二塁で大山が一塁悪送球の適時失策。これにも虎の将は「悠輔だってね、しっかり投げればっていうところがあるんで。それは言い訳にはならない」と厳しい言葉を並べた。

 投打に精彩を欠き、出口の見えないトンネルの中でもがき続けている。「やれることはね、大きく変えられることはできないけど、気持ちの部分で大きく変えるということは一人一人の思いでできるし。俺もそういうことを伝えてきていたんで」。これまで積み重ねてきた自分たちの野球を貫き通し、苦境を脱したい。

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