「阪神２軍春季キャンプ」（５日、安芸）

　高校ＢＩＧ４一番乗りブルペンや！ゴールデンルーキーがついにベールを脱いだ。阪神ドラフト１位・西純矢投手（１８）＝創志学園＝が５日、同３位・及川雅貴投手（１８）＝横浜＝とともにプロ入り後初めてブルペン入りした。立ち投げで３０球。全て直球を投じた。約２０分間、マウンド後方で見守った山本昌臨時コーチも投球に何度もうなずき、「ナイスボール」と声をかけた。

　練習前は「楽しみな気持ちしかないです。ワクワクしてます」と笑顔を見せていた西純。乾いた捕球音がブルペン中に響き渡る。平田２軍監督や和田ＴＡら球団関係者も熱い視線を送る中、力強い直球を投げ込んだ。思わず「おお！」と声が飛ぶ場面もあり、資質の高さを感じさせた。「高校ＢＩＧ４」と呼ばれたロッテ・佐々木朗（大船渡）、ヤクルト・奥川（星稜）に先駆けて、ブルペン投球をした。セットポジションから１７球投げた後、甲子園大会でも披露したワインドアップで１３球投じた。

　前日には山本昌臨時コーチから及川とともにキャッチボールの助言をされた。両投手とも全力で投げる傾向があったため「軽くでも指に掛かった球を投げたら」とアドバイス。練習でも意識して投げ込む姿があった。「全然、力を入れずリリースだけ入れる。（４日の練習）が一番、いいキャッチボールだった」と一定の手応えを得ていた。

　新人合同自主トレ前の１月２日以来のブルペン入り。縦じまのユニホームを身にまとっての試運転は上々のデビューとなった。遠縁で先輩、西勇輝投手のような投手になりたいと憧れる西純が、プロとしての大きな一歩を今日、踏み出した。