藤浪ルーティン復活へ 心に響いたマサの金言 甲子園春夏連覇以来の常勝リズム再び

 “夜のマサ塾”で開眼だ。阪神の藤浪晋太郎投手(25)が8日、来季から登板日にルーティンを取り入れる考えを明かした。現在、秋季キャンプで臨時コーチを務める山本昌氏(54)の助言で決意。ルーティンの導入は、甲子園春夏連覇した大阪桐蔭時代以来となる。復活を期す2020年シーズン。グラウンド内外で、レジェンドの金言が復活の指標になる。

 秋季キャンプは早くも、第2クールを終えた。今季、7年目で初めて未勝利に終わった藤浪は、新球のチェンジアップに復活のヒントを得た。これは臨時コーチを務める山本昌氏の助言。投げる際に手首が立つことで、直球のキレや質、感覚も良化した。ただ、レジェンドの教えは、これだけじゃなかった。

 「ONとOFFの切り替えも大事だ。マウンドに向かう日がおっくうな日もある。そういう時に気持ちを落ち着かせるものとして、試合の日にルーティンを持ったらどうかな」

 数日前の夜。チーム宿舎の食事会場で、山本昌氏と同席した。野球談議に花が咲く中、伝えられたのは「心の充実」だ。同氏は現役時代、登板日は朝の顔を見たら分かると言われるほど、極度のあがり性として有名だった。引退する50歳まで変わらぬ姿だった。

 食事をしながら聞く言葉は、藤浪にとって驚きの連続だった。登板日には車の給油や洗車、球場まで同じ道を通るなど、数種類のルーティンがあったという。「3400回(実際は3348回と2/3)投げたすごい人でも、そういうことをやって結果を残してきている。見習いたい」。山本氏の言葉に藤浪は、高校時代を思い出していた。

 「プロは、できなかった時に嫌なので、作ってなかったんです。でも、高校時代を思い出して、やってみようかなと思っています」

 春夏連覇を達成した大阪桐蔭時代は、登板日の決まりが3種類あった。「ユニホーム下に赤いスパッツをはく」、「寝る前に試合着を一つのハンガーに掛ける」、「出発前に宿舎の布団を整える」。“無敗のルーティン”だった。来季、どんな方法を取り入れるか未定。それでも、レジェンドの金言で得た新たな挑戦意欲は、来季の復活ロードを支える。

 9日には山本氏が再び、安芸で臨時コーチを務める。残り10日間。藤浪にとってグラウンド内外で、貴重な時間が続いていく。「ゲームの入り方とか、自分より知っている方なので。いつもの自分で(試合に)入れる方法につながるなら、試してみようかと思います」。ルーティンはどんな効果をもたらすか。心技体の充実に、2020年の復活が見える。

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