【矢野監督×新井氏対談1】明るいなあ…超楽しめ!金本前監督擁護も…

 阪神・矢野燿大新監督(50)を、昨年限りで現役を終えたデイリースポーツ評論家・新井貴浩氏(42)が直撃した。敵味方として、チームメートとして戦ってきた2人。それぞれの経験を振り返りながら、熱い言葉を交わし合うことで確認した阪神の現在地。矢野阪神の目指す形が見えてきた。対談その1。

  ◇   ◇

 新井氏(以下、新井)「スーツ、似合いますかねえ?」

 矢野監督(以下、矢野)「もともと似合ってたやん。でも、自分も最初、グラウンドにスーツで来た時には『へ?』って感じがしたけど、評論家やってた5年間はむちゃ楽しかったよ」

 新井「(新たな立場に)うれしい思いもありますね」

 矢野「解放された、という思いもある。いろんな経験ができるから、(評論家でいるうちは)いい時間になると思うよ」

 新井「こうしていろんな球団を回ると、やってることは一緒ですけど、球団によって雰囲気が違うんですね。面白いですね」

 矢野「オレも(評論家)1年目は12球団見させてもらったけど、全然違うよね。勉強になるし、他球団の雰囲気を感じ取れる。これはユニホームを着てたらできないことやから」

 新井「僕も広島と阪神しか知りませんでしたから。ソフトバンクなんて、結構ピリピリしていて意外だったり…」

 矢野「そうなの?オレが行った時は、ムネリン(川崎宗則)がおって、元気がいい、すごい明るいチームやった。ファンとも近くて、いい雰囲気で、キャンプの理想やなあと思ったけどね」

 新井「アップ中は笑顔があるんですけど、バッティング回りになったら、ほとんど笑顔がない。そしてみんな、振るんですよ。王さん(球団会長)の方針みたいですね」

 矢野「オレもそれは聞いた。体が小さい今宮とかにも『ホームランを打て』と言って。それはいいよね。しっかり振れるところがないと、合わすっていうことも難しくなってくるから」

 新井「ギータ(柳田)は全部120パーセントで振ってる。あれはできないですよ。実績も年齢も重ねてきたら、フォームのことが気になったりして合わせたりしちゃうじゃないですか。全部目いっぱい振るので、すごいなと思いました」

 矢野「侍(日本代表チームバッテリーコーチ)に行かせてもらった時(14年)に柳田がおったんやけど、これが彼にとって当たり前なんやな、と。ティーバッティングが終わって、(フリー打撃で)ケージに入っていきなりフルスイングやから。すごいな、と思ったよ。オレは今、柳田のやり方を拝借してて(阪神の)選手に『(フリー打撃で初球の)バントはなしな。初球から振る準備して(打席に)入ってくれ』と。初球をフルスイングする準備をしてケージに入るのと、バントをしようと思って入ってくるのでは、1年間の積み重ねを考えれば、全然違ってくると思うから」

 新井「その阪神のキャンプをしばらくぶりに見させてもらって、明るいなあ、と感じました。逆に金本前監督の時はどうだったのかな。ピリピリしてたのかなあ、と思いました(笑い)」

 矢野「これはかねもっちゃん(金本前監督)を擁護するわけではなくね、あの時は右も左も分からない若手選手たちを導く必要があった。朝の連続ティー打撃やトレーニングなんかも、強制してでもやらせて土台を作る必要があった時期だったと思う。その段階を踏んで、一定のレベルになった後、じゃあ次はどうなのってなった時に、プロとして高いレベルでの自主性があった方がいいと思った。ソフトバンクの厳しさもいいと思うけど、究極は楽しんだ方がいいというのがね、評論家をしていて、思うようになったわけよ」

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