矢野監督、捕手は横一線 梅野すら“白紙”「やっぱり勝たせてなんぼ」

 外野ノックを受け返球する梅野(撮影・田中太一)
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 阪神は27日、甲子園で秋季練習を行い、矢野燿大監督(49)が捕手のレギュラー争いに関して「横一線」という方針を示した。今季は梅野隆太郎捕手(27)が生え抜き捕手としては30年ぶりに規定打席に到達したが、最下位に沈んだ現状を重視。“勝てるキャッチャー”を正捕手争いの大きなテーマに掲げ、競争を促していく。

 扇の要を誰に託すのか-。捕手出身の矢野監督らしい指標が明かされた。一番は“勝てるキャッチャー”。「自分も4年連続最下位のキャッチャーやから偉そうには言われへんけど、やっぱりキャッチャーはチームを勝たせてなんぼ」と力を込める。

 今季は梅野が132試合に出場し、生え抜き捕手としては30年ぶりに規定打席に到達した。打率・259、47打点、リーグ2位の盗塁阻止率をマークするなど、正捕手としては申し分ない数字を残した。

 その一方、チームは最下位に低迷。捕手陣で誰にも負けない個人成績を残したにもかかわらず、チームを勝たせられなかった。それだけに「(ポジションを)確約というところまではないよね。糸原にしてもそうだし、梅野にしてもそうだし。じゃあどうぞというところまでは来ていない。そこは競争してもらう」と指揮官は言う。

 ただ決して梅野を低評価しているわけではない。勝てる捕手へ成長する中で大きな要素となるのが経験。「試合に出て1球の怖さとか達成感とか、ピッチャーとの信頼関係とか、そういうのは養われていくよね。その経験が梅野にとって一番のアドバンテージになる」。指揮官自身も4年連続最下位を経験し、そこから勝てる捕手を目指したことで03、05年の優勝があった。

 「梅野の力というのはこの経験を生かしたプラスアルファでチームをどう勝たせるか。一番の信頼度というのは、こいつで負けたらしょうがないと言えるのが一番の理想。使う方としてもね」とハッパをかける矢野監督。他の候補についても原口の名前を挙げ「あのバッティングというのはうちのキャッチャーの中で大きな武器。しぶとさもね。性格とか内面はキャッチャーっぽいのよ」と評する。

 今季2軍で多くの試合を任せた坂本、来季3年目を迎える長坂も正捕手の候補。ポイントは誰がチームを勝たせられるか-。最下位からの巻き返しを目指し、正捕手争いのゴングが鳴り響いた。

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