梅ちゃん、鳥谷に続いた連弾 ヒーローインタビューで約束「何とか勝ち越す」

 「ヤクルト3-4阪神」(18日、神宮球場)

 勝利への執念を見せた。阪神・梅野隆太郎捕手の笑顔がお立ち台で光る。欲しい場面での本塁打に、犠打に、盗塁…。僅差のゲームをたぐり寄せたのは、投手陣を引っ張る女房役だった。「今日の勝ちは大きいね」。虎党の声援に何度も、何度も手を上げた。

 1点リードで迎えた六回だ。鳥谷の放った今季1号に左翼スタンドがまだなお、揺れ動いているさなかの一発だった。第3打席の初球。143キロのカットボールを“燕キラー”のバットが一撃で仕留めた。甘い球は逃さない。視線の先に捉えたのは、ぐんぐん伸びていく白球。「入ってくれ」-。そう願いながら一塁ベースを蹴ると、打球はそのままバックスクリーンへと消えていった。控えめに突き上げた右拳。6号ソロ弾を敵地・神宮で打ち上げた。

 得点には結びつかなかったが、四回には今季3個目の盗塁を決め、八回には犠打で得点圏へと走者を送った。脇役に徹するのも、全てはチームの勝利のため。捕手としての信念、貫くのは胸にある熱い思いだった。

 「結果の世界。自分にプレッシャーを与えてやっていかないといけないからさ」

 阪神を渦巻く次世代の正捕手問題。ここまで79試合先発マスクをかぶる梅野は「去年1年間ずっと出してもらっていて、(他の選手に)負けているようじゃいかんやろ」と言葉を強める。静かに宿るのは競争心だ。だからこそ敗戦を一身に背負うことだってある。『梅野のせいで負けた』。虎党の厳しい指摘にも前を向き、扇の要としてどっしり座る。

 さぁお立ち台へ。ヒーローの言葉をかき消すほどの歓声を送ってくれるファンへ、約束の時間だ。「熱い戦いが続いていますので、明日は何とか勝ち越して、連勝を伸ばしていきたいと思います」。この日のヒーローは攻守で輝いた男、梅野。次戦への誓いを力強く立てた。

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