福留、スカッと弾!主将お目覚め、130打席ぶり7号 爆勝14安打10点呼んだ

 「阪神10-1中日」(11日、倉敷マスカットスタジアム)

 倉敷で頼みの4番に完全復活の気配だ。阪神・福留孝介外野手(40)が三回、目の覚めるような完璧な7号2ランを右翼席へ放った。福留の本塁打は5月27日・DeNA戦以来、出場31試合130打席ぶり。打線は14安打で、今季6度目の2桁10得点。連勝で2位ターンも決まった。前半戦ラストの12日も勝って、3連勝締めや!

 打った瞬間、足が止まるほど完璧な当たりだった。オーバーフェンスを確信したように、味方ベンチを見つめる。福留の出場31試合、130打席ぶりの今季7号2ラン。4番の一振りが試合の流れを完全に引き寄せた。

 三回、上本のソロで勝ち越しなおも1死一塁。初球を捉えた打球はきれいな放物線を描き、終着点は右翼スタンド中段だった。阪神移籍後、倉敷ではこの日を含め打率・417と当たっているが本塁打は初めて。球団広報を通じ「甘く入ってきた球をしっかり捉えることができた」とコメントし、駆けつけた虎党に最高のプレゼントを贈った。

 ここ1カ月間、シーズン序盤に放っていた存在感は影を潜めていた。試合前練習のティー打撃ではボールの下を打ち、回転をかけてフライを打ち上げる。時折見せる練習法を、最近ではほぼ毎日取り入れた。野球人生で積み上げてきた引き出しを駆使し、現状からの脱却を図っていた。

 前半戦を締めくくる今カードで見せた“復活”の気配。40歳になってもシーズンを戦う体力は備わっている。食事がのどを通りにくくなる夏場も「俺は食べられなくなることはない」。この日もナイターとはいえ昼間からうだるような暑さ。そんな中で、火を噴くような一発を突き刺した。

 金本監督も「チームにとっても大きいですし、久々にスカッとするホームランを打ってくれて。本当に大きかった」と絶賛。一方で苦しんだ期間については「ちょっと負担をかけすぎているというか。無理をさせてしまっている」。酷使せざるを得ないチーム状況で出場し続けてきた主砲に配慮を示した。

 試合後、福留は中日の同級生・荒木と通路でバッタリ。「3年前ならもっと飛んでるでしょ?」とまさかの質問に苦笑いしたが、その後は厳しい表情のまま無言で引き揚げた。あと1試合。甲子園でも打って前半戦を締めくくる。

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