秋山 8年目初の開幕ローテで6回0/3を1失点 「ビックリするくらい直球よかった」

 「阪神4-1ヤクルト」(5日、京セラドーム大阪)

 チームの勝利を喜ぶ一方で、試合後は反省の言葉も口にした。阪神・秋山は最速148キロの直球を主体に、6回0/3を6安打1失点の好投。マウンドからナインを鼓舞し、糸井の決勝3ランを導いた。白星こそ持ち越したが、勝ちに値する熱投だった。

 「自分でもビックリするくらい直球がよかった。梅野のサインに応えることができた」

 鬼門の初回だ。開幕から4試合中3戦で失点。初登板の投手が次々に苦しむ中、強気の直球勝負で活路を開いた。まずは先頭の大引を146キロで遊飛に抑えた。続く坂口の見逃し三振、山田の空振り三振はいずれも直球。三者凡退に斬った。

 二回もバレンティンを直球で投ゴロに。雄平も同球で二ゴロに抑えた。畠山も直球で左飛に抑え、二回まで全て直球勝負。香田投手コーチは「臆することなく内を攻めた。ボールに伝わっていた」と絶賛した。力みから直球がシュート回転する場面もあった。だが、思いは白球に込めた。

 期待され続けながら、過去7年間で6勝。背水覚悟で今季に臨んだ。同点で迎えた七回、無死一、二塁のピンチを招いて降板。「簡単に走者をためてしまった。空回りした部分がある。頑張らないとと思いすぎた」と反省の言葉を口にしたが、桑原が後続を断った。

 金本監督も手放しで賛辞を贈る。「秋山に勝ちが付いてほしかった。次、頑張って、勝ち星を勝ち取って欲しいね」。乱闘翌日の一戦でも内を突き、チームの連敗を3で止めた。「緊張せず、向かっていくことはできた」と秋山。気持ちを込めた92球が勝利を呼んだ。

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