先発ローテ候補の秋山、8失点も評価不変 配球に課題

 「オープン戦、オリックス8-0阪神」(15日、京セラドーム大阪)

 阪神・秋山拓巳投手(25)は先発5回を9安打8失点の大乱調だった。それでも首脳陣の評価は変わらない。教育リーグでは青柳晃洋投手(23)も5回6失点と結果を残せなかった。先発5、6番手を巡っての争いはギリギリまで続く。

 好調男がまさかの乱調だった。オリックス打線につかまり、5回を投げて8失点。「球はそんなに悪くはないと思っていた。でも簡単にカウントをそろえすぎて、緩急も使えなくなった。それが僕の特徴で、自分の悪いパターン」と反省しながら振り返る秋山。開幕に向けて修正を誓った。

 悪夢の二回。先頭の4番・ロメロに中前打を許すと、猛牛打線に火がついた。3連打を2度浴びるなど、この回だけで6失点。厳しいコースに制球するが「相手に脅威を与えることができなかった」と打ち込まれた。

 さらに三回にも2死一塁でT-岡田に右翼席へトドメの2ランを運ばれた。四回、五回は無失点で切り抜けたが、計9安打の猛攻を受け、先発としてゲームを作ることはできなかった。

 この日の試合前で今年の実戦は計15イニングを投げて1失点(自責0)。8年目にかける思いをマウンド上で表現してきた。そうして積み上げた信頼は一度の失敗では揺るがない。指揮官は振り返りながら右腕に期待を込めた。

 「ずっとよかったから、いいんじゃない?これが続くようではダメだけど」と金本監督。5、6番手の先発ローテ争いについて「それはそれでうれしい誤算というか。うれしい悩みでもあるし。まあ6人が決まっても、その6人で1年間いけるかというと絶対にそんなことないんだから」と話した。

 開幕まで残り2週間余だが、まだチャンスはある。今後は2軍戦で登板予定。次回に向けて「しつこく体の近くに投げたり、球数を使ってでも、というところをやっていかないと」と配球に課題を挙げた。持っている力は証明済み。生き残りへ、改めて投球術に磨きをかける。

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