鳥谷、首位打者! 打率6割 4戦連続マルチや初猛打賞や!

 「阪神1-3ヤクルト」(4日、京セラドーム大阪)

 やはり今年にかける思いは違う。開幕から阪神・鳥谷のバットが光り続けている。広角に打ち分けて3安打。「いい時も悪い時もある。今の状態を継続していけるようにする」。開幕4試合ながら15打数9安打、打率・600で首位打者と波に乗る男がチームをけん引している。

 1本目は0-2の四回2死一塁で迎えた第2打席。カウント1-2からブキャナンの投じた146キロ直球に反応し、左翼にはじき返した。七回先頭では右前打で出塁。1-3となった九回1死でも左前打を放ち、反撃ムードを作った。いずれも得点にはつながらなかったが、持ち味であるバットコントロールがさえ渡った。

 三塁守備でも好プレーをみせた。一回無死一塁で坂口の三遊間への強烈なゴロが飛んだ。難しいバウンドにも粘り強く捕球し、素早く二塁へ転送。併殺を完成させてピンチの芽を摘んだ。その後、藤浪が崩れて得点は奪われたが不安定な右腕を救う大きなプレーだった。

 試合では一つ一つのプレーを淡々とこなすベテラン。キャンプなどでは大きな声を出して若手を鼓舞する姿が目立った。春季キャンプで初めてともに遊撃を守ってきた植田は「あんなに声を出される方だと思わなかった」と驚く。さらに「僕にも声を掛けてもらって、楽になった」と気遣いに感謝していた。

 主将を福留に預けて臨む覚悟の2017年シーズン。自身のプレーに専念しつつ、気配りは忘れない。やはりこの男が虎に必要だ。

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