仙さん太鼓判 糸井は「首位打者獲れる」パ一番の打者、セ投手に対応できる

 「阪神春季キャンプ」(14日、宜野座)

 阪神元監督で現楽天球団副会長の星野仙一氏(70)が、阪神の1軍宜野座キャンプを視察した。今季から新加入した糸井について「首位打者を獲れる」と太鼓判を押し、その理由としてセ・リーグの投手や配球に対応できると分析。楽天監督時代に脅威のバッターと認識しており、右膝関節炎でのスローペース調整にも「心配いらん!」と語気を強めた。

 晴天の下、穏やかな空気が流れていた宜野座の雰囲気がぴーんと張り詰めた。紫のシルクハット、紫のジャケットを身にまとい、独特なオーラを漂わせながら球場に現れた星野氏。「視察に来たんや!」と言うと、メイン球場内で金本監督と約1時間にわたって会談した。

 若手の成長、投手陣の整備、そして指揮官2年目のことについて-。話題が多岐に及ぶ中で、星野氏が太鼓判を押したのが新加入の糸井についてだ。

 「ケガさえなければ首位打者を獲れる。そして来年は高山と糸井で首位打者を争ってほしいと思っている」。明大の後輩でもある高山の名前を挙げつつ、新加入したスラッガーに話が及ぶと、闘将の語気は次第に熱を帯びていった。

 「あれだけのバッターだもん。センスがいい。パ・リーグでも一番いいバッターなんだから」と楽天監督時代に敵として見ていた印象を明かした星野氏。その上で「逆にセ・リーグの方が対応できると思う。糸井は緩いボールを打つのがうまいから」と首位打者を狙える具体的なポイントを明かす。

 パ・リーグは直球主体、ストライクゾーンを中心とした配球が主流だが、セ・リーグはうまくカウントを稼ぎ、最後はストライクからボールになる変化球を振らせる配球が多い。リーグをまたいで移籍してきた場合、その違いに対応できない選手も少なくない。

 だが糸井はパワー勝負だけでなく、変化球にもしっかり対応できる打撃センスの持ち主と判断。セの野球に慣れれば、球界随一のスイングスピードを持っているだけに「数字は残せる」と断言する。

 現在は右膝関節炎の影響で別メニュー調整中だが「開幕から逆算できるから。この辺からギアを上げればいい」と問題がないことを強調。03年に選手時代の金本監督をFAで招いた際も「キャンプでふくらはぎをやってね。『何やってんだ!!』って、怒鳴ったことがある」と秘話を明かした。闘将が望んだのは古巣の躍進、そして愛弟子の胴上げ-。そのためには、糸井の活躍が欠かせない。

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