キャンベル「我慢」で日本投手攻略だ 松坂見て着想…外角への変化球振らん
阪神の新外国人選手、エリック・キャンベル内野手(29)=前メッツ=が27日、西宮市内の球団事務所で入団会見を行った。ボストン・カレッジ在学時に、当時西武からレッドソックスへ移籍した松坂大輔投手(36)と対戦し、日本投手の特徴をつかんだ虎の4番候補。外角の変化球を徹底して我慢し、活躍につなげる考えを明かした。
初めて見た日本投手の印象は今でも残っている。大学時代、日本からレッドソックスにやってきた松坂。キャンプ後のオープン戦で対戦し「打席に立ったかまでは覚えてないけど、試合をしたのは記憶に残っている。確かショートイニングだったよね」とキャンベルは笑顔で明かした。
目の当たりにしたのが、日本で“怪物”と呼ばれた右腕の投球。明らかに米国とは違うスタイルだった。「力任せに投げるというよりも、両サイドをしっかりと突いてくる。パワーで投げるというよりは、丁寧に投げるイメージ」。その残像が脳裏にあるからこそ、日本で成功するための対応策を口にする。
それは外角低めの変化球を振らないこと-。ムービングボールなどを使い、ストライクゾーンで勝負してくるメジャーの投手とは違い、日本はストライクからボールになる変化球を振らせるように配球を組み立てていく。
来日1年目の外国人が必ず受ける“日本野球の洗礼”。そこを乗り越えた選手は活躍し、ダメだった選手は早ければシーズン途中で日本を去ることになる。「いかに外角のボールに対して踏ん張れるか。そこを我慢しないといけない」と力を込めたキャンベル。ダルビッシュら米国で日本投手と対戦した経験を糧に、自分なりの対応策を考えている。
その一方で当然、ボールの力はメジャーの投手よりも落ちる。メジャー通算7本塁打で中距離ヒッターの評価を与えられているが、日本では本塁打が増える可能性も十分にある。「米国の時とアプローチの仕方は変わらない。しっかりボールを芯で捉えて、結果としてホームランになればいい。ライナーだとそれはいい形だと思っている」と言う。
前日、伊丹空港に降り立った際には、やや疲労の色もにじんでいたが、この日は明らかに目の輝きが違った。神戸市内の自宅から球団事務所へ向かう車窓から、周囲の景色、雰囲気を感じ取った。
「日本のドライバーはアメリカと雰囲気が違う。すごく安全を意識していた」と表情を緩めたキャンベル。「これからすべてが勉強だし、その一瞬、一瞬を楽しみたい。どこでも守ってチームに貢献する」-。日本で成功するために助っ人は“学ぶ”こと、そして“我慢”の2文字を忘れない。
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