琴奨菊、横綱に完勝でかど番脱出リーチ

 「大相撲九州場所11日目」(21日、福岡国際センター)

 かど番脱出まで、琴奨菊があと1勝とした。「左が入ればと思い、立ち合い勝負だった」。立ち合いは、低い姿勢で頭から当たる日馬富士をがっちり受け止めると、勢いを失った相手はそのまま土俵に崩れ落ちた。圧力で大関が横綱を完全に上回った。

 途中休場した秋場所で痛めた左膝内側の側副靱帯(じんたい)損傷は完治していない。「何のためにやってきたかを考え直して、自分自身には相撲しかないと分かった。いい時をイメージして勝てて良かった」。今場所は気力だけが頼りだ。

 同じ部屋の琴欧洲が先にかど番を脱出。この勢いのままに続きたい。12日目の対戦相手はもう一人の横綱、白鵬だ。「誰に勝っても一日一番。結果がすべてなので」。連勝の途切れた相手に物おじすることはない。

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